アジアの鉄人
北京五輪で金メダルを期待された 中国の110mハードルの劉翔氏が予選でアキレス腱を痛めて棄権し,中国国内で物議を醸しています。彼のニックネームは 10代から頭角を表し,急速にトップ・レベルに成長した為,「アジアの昇り龍」というらしいです。
かつて,中国人の陸上選手で世界レベルだった人に「アジアの鉄人」がいました。
ハンマー投げの室伏広治氏の父親で 現在も 日本歴代2位の記録を持つ 室伏重信氏は「アジアの鉄人」と呼ばれるようですが,世界的に通用する 又は 通用した(初代) 「アジアの鉄人」は 台湾の十種競技選手 楊伝広 (“ヨー・デンコー” と発音していました。) 氏でしょう。
楊伝広 氏は 1960年(昭和35年)のローマ オリンピックの十種競技で銀メダルを獲り,1963年に世界記録を出し,1964年(昭和39年)の東京オリンピックに臨みました。高校1年生だった私が このオリンピックで もっとも活躍を期待し,楽しみにしてテレビで見たのが マラソンのアベベと彼でした。東洋人が十種競技という過酷で 並外れた能力と技術を必要とする種目で世界のトップに立つというのが信じられず 同じ東洋人として誇らしい思いを持っていました。
残念ながら 楊伝広氏は 体調をくずし 東京オリンピックでは5位に終わりました。
しかし 今でも「『「アジアの鉄人』は?」と問われれば 私は “ヨー・デンコー” と即座に答えます。
去年 亡くなったことを今回,調べて知りました。
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