貸本屋は私の図書館だった
昭和30年代(1955年~1965年)は貸し本屋の全盛期で この時期,小学高学年から高校生だった私は大変お世話になりました。
小学生から 高校3年生まで 私はもっぱら 月刊誌を借りていました。小説は あまり借りた覚えがなく,借りても 江戸川乱歩の「怪人二十面相」シリーズくらいに限られていました。
小学生のときは 漫画月刊誌の「少年画報」,「少年」,「冒険王」,「おもしろブック(後に少年ブック)」の4誌,中学生・高校生のときは 映画月刊誌の「映画の友」,「スクリーン」,「映画ストーリー」の3誌を毎月欠かさず借り,高校時代は買っていた受験雑誌「蛍雪時代」よりも,「ラジオ講座テキスト」よりも熱心に見ていました。
漫画誌は小学校卒業と同時にピッタリと読むのをやめた(特に崇高な志があった訳ではなく,関心が外国映画に変わったから)ので おそらく3,4年間の購読だったのでしょうが,記憶にある作品として-
「少年画報」は 武内つなよし氏の『赤胴鈴之介』,堀江卓氏の『天馬天平』,桑田二郎氏の『まぼろし探偵』,河島光広氏の『ビリーパック』,
「少年」は 手塚治虫氏の『鉄腕アトム』,横山光輝氏の『鉄人28号』,堀江卓氏の『矢車剣之助』
「冒険王」は 福井英一氏の『イガグリくん』,関谷ひさし氏の『ジャジャ馬くん』,
「おもしろブック」は 横山光輝氏の『レッドマスク』-
などです。必死に思い出そうと努めましたが,ここまででした。
何年か前,横山光輝氏宅で火災が発生して新聞に載ったとき,年齢を知って驚きました。逆算すると 『鉄人28号』を描いていたのは20歳そこそこだったからです。
武内つなよし氏は 筑豊の炭鉱で働いていたと何かで読んだことがありました。
借り賃が幾らだったかの記憶はありません。 当時の雑誌の定価も定かではありませんが おそらく100円~200円程度で 借り賃は10円~20円ほどだったと思います。
映画雑誌は隅から隅まで目を通し,この時代の外国映画は 日本で上映されなかった映画を含め ストーリーと出演者をほとんど知っていました。
「映画ストーリー」は他の2誌に比べ俳優のグラビアが少なく地味でしたが 題名どおりストーリーの説明が詳しく好きでした。
この時代の映画については またの機会に触れましょう。
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