酒に関する少しの考察
酒が飲めるというのは 酒のアセトアルデヒドを酢酸に分解する酵素ALDH2があることで,欧米人は ほとんど100% あると言われていますが,日本人の場合,満足するレベルで持っている人は 約50% と言われ,残りの50%はこの酵素がない,あるいは少ないと言われます。
ただ 残りの50%の中の 80%は訓練すれば飲めるようになり,20%は どんなに訓練しても飲めない体質らしいです。
整理すると,日本人の約5割は酒が飲めるタイプ,4割は訓練すると飲めるタイプ,1割はいくら訓練しても飲めないタイプということになります。
かくいう私は 最後の1割に含まれます。4割に入る可能性を信じて 20代に訓練しました。すなわち,行きつけのバーを決め,ジンをキープし週に数回 飲んでいました。ジンをキープした理由は ジン・トニック,ジン・ライム,ジン・バックなどロング・ドリンクのカクテルを味を変えてを楽しんで飲んで訓練できると考えたからです。数年の訓練の結果,飲めない体質という結論に達し,諦めました。
酒(アルコール飲料)は不思議なものです。
『嗜好(好き・嫌い/「うまい」と思うか思わないか)』と『体質』とは 別物と考えますが,酒の場合,両者は密接な関係があるように思えます。
「酒が飲める/飲めない」と「酒をうまいと思う/思わない」の組み合わせは次の通りです。
1. 酒が飲めて,うまいと思う。
2. 酒が飲めるけど,うまいと思わない。
3. 酒が飲めないけど,うまいと思う。
4. 酒が飲めず,うまいと思わない。
世の中を見渡すと ほとんどが 1 又は 4で 2,3の人はめったにいないように思えます。特に 2の人を知りません。
おそらく うまいと思うのは 酒を飲める人の場合に飲んだ後の心地よさが嗜好の中にインプットされているためではないか,と想像します。その意味で純粋の嗜好とは言えないでしょう。
酒が飲めない人間にとって酒を飲むことは苦痛です。サラリーマンなので 若いときは無理して付き合っていましたが,金を払って飲むことは,故なく殴られて礼を言うようなもので,「金を払うから 酒を飲まないで済むようにしてくれ。」(これも故なく殴られそうになって 謝って 勘弁してもらうようなもので 理不尽ですが。) というのが本音でした。
歳をとって何の遠慮もしないようになり,楽になりました。
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コメント
私の周りには、3タイプの人もいる気がします。
バーテンダーで、お酒は好きだけど飲めない人っていますもの。
投稿: yoko | 2008年10月25日 (土) 02時47分