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2010年6月 3日 (木)

韓国での漢字

韓国の学校で漢字を教えなくなってから久しく(1970年 普通教育における漢字教育全廃,1972年 漢文教育を選択科目として 中学,高校で復活するも受験に関係ないので受講者は限られるようです。),その結果 45歳以下では 漢字教育を受けてない人がほとんどという時代になっているようです。

他国のことながら 漢字文化の国が表音文字のみになって大丈夫だろうかと 単純に心配していました。
この杞憂は 少なくとも 経済,工業の発展からすると無駄なものだったかも知れません。
(漢字を必要と考える親は 子供を「漢字塾」に通わせているとのことです。)

しかし,最近見た 「朝鮮日報日本語版」のwebで 論説委員が 韓国人としての心配を 「『常用漢字』を追加する日本」 と題して書いていました。
気になる記述を引用すると(無駄のない文章なので ほとんど全文になりそうです。)-

  • 高校の歴史の時間に「××の台頭」について 教えようとしたら 『台頭』とは何か,と生徒達が質問した。教師は肝心の歴史を教える前に 『台頭』という言葉を説明するのに多くの時間を割かなくてはならなかった。
    ・・・日本の高校では,このような問題は まず起こらない。・・・
    日本では・・・教える順序も ・・・易しい字から難しい字へと体系化されている。そのため 高校入学前には,教科書に登場する単語の基本概念を理解し,新聞や雑誌が読めるようになる。
  • 韓国でも日本でも,教科書で使用されている文章のうち,重要語彙(ごい)の90%以上が漢字語だ。科学の教科書で「草食動物」,数学では「鋭角」「鈍角」などを学ぶ際に,漢字を知っている生徒と知らない生徒では,理解の早さや吸収する感覚に差が出るのは避けられない。
  • (日本の)文部科学省の文化審議会国語分科会が5月19日,従来の常用漢字に新たに191字を加えた,2136字の改訂案を了承した。新たに加えられた漢字には,「憂鬱(ゆううつ)の『鬱』」,「傲慢(ごうまん)の『傲』」などの難しい字が幾つか含まれている。国語分科会は「コンピューターなどの漢字変換機能により,日常的に使われる漢字が増加し,常用漢字の枠を超えた漢字に接する機会が増えたことを受けての見直し」としている。

  • 韓国は数十年間,「ハングル専用」か「ハングル漢字混用」かという論争にとらわれ,漢字教育の進展が見られなかったが,日本はコンピューター時代の到来で,むしろ漢字教育を強化している。この差は,次世代の両国国民の言語生活の豊かさや知力の差として現れるだろう。日本ではコンピューター時代だからこそもっと漢字を学ぶべきだと考えているのに,韓国ではなぜ,そのような考えが出てこないのだろうか。

昔,日本でも漢字を廃止し(あろうことか ひらがなも),ローマ字にしようとする運動があったそうですが,もしそうなっていたら(まさか,とは思いますが),現在の韓国より 大問題になっていたでしょう。
私のように 文章を読むとき,漢字のみを斜め読み(正確には「斜め一瞥」)して 真面目に読む価値 あるいは 興味深いことが書いてあるかどうかを判断する人間には 漢字がなくなったら致命的です。

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