50年ちょっと前の愛読書 Best 3
昭和30年代初め(1955~1960),小学生だった私は 月刊漫画誌を貸本屋で借りて 欠かさず見ていましたが,それとは別に物語も読んでいました。
江戸川乱歩の「怪人二十面相」シリーズもよく借りました。
又,家に 講談社の世界名作全集(昭和25年~)が何冊かあって この中で繰り返し読んだのが次の3作品でした。
- 地底旅行(ジュール・ヴェルヌ Jules Verne 1828~1905,1864年発表。原題の日本語訳:地球の中心への旅。訳:村上啓夫,挿絵:嶺田弘)
- 十五少年漂流記(ジュール・ヴェルヌ,1888年発表。原題の日本語訳:二年間の休暇。訳:太田黒克彦,挿絵:村上松次郎)
- 家族ロビンソン(ヨハン・ダヴィット・ウィース Johann David Wyss 1743~1818,発表 ?。原題の日本語訳:スイスのロビンソン。‘Der Schweizerische Robinson’なので 「家族」は入っていません。訳:阿部知二,挿絵:村上松次郎)
この全集には 日本の作品もあって 「八犬伝物語」(南総里見八犬伝,滝沢馬琴),「太平記物語」(太田黒克彦)なども読みました。
この全集の特長は 想像力を刺激する挿絵でした。
これら3作品の映画化について調べてみました。
「地底旅行」は 1959年,2000年と2008年にアメリカで映画化されています。
1959年の作品は パット・ブーン,ダイアン・ベーカーなどが出演し,小学生だった私は観に行きました。
2000年の作品は記憶がありません。
2008年の作品は 時代を現代としたもので,7月4日の日曜洋画劇場で放映され観ました。
「十五少年漂流記」が外国で映画化されたという話は聞きません。
日本では 1960年,東映が「少年漂流記」というタイトルで映画化し,小学生のとき観ました。水木襄が主演でした。原作では 遭難する船は スクーナーでしたが,この映画では 制作費の関係か ペンキの剥げた廃船寸前に見える貧弱な漁船で,ここで既に 原作のイメージが崩れました。
1992年には 奥山佳恵や山本未来が出演した 「十五少女漂流記」というのもありました。
「家族ロビンソン」は 1960年にディズニーが “Swiss Family Robinson”を作っているようですが,記憶にありません。日本では「南海漂流」というタイトルで公開され,海賊役で 早川雪舟が出たようです。
テレビ映画では 「宇宙家族ロビンソン」(“Lost in Space”,日本では 1966~1968 放映)という連続ドラマがあって,父親役で 1950代末に映画とテレビで 怪傑ゾロを演じたガイ・ウィリアムズ(“Guy Williams”,1924~1989)が出ていました。
それぞれ 懐かしい作品です。
「地底旅行」と「十五少年漂流記」の本は 間違いなく 今でも売られているでしょうが,「家族ロビンソン」は 今でも手に入るのでしょうか,今更 読もうという気にはなりませんが。
いや,「地底旅行」だけは もっとも原作に忠実な翻訳で,もう一度読んでみたい気もします。
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