« dorset cereals を朝食に | トップページ | Corduroy Suit に Knit Tie を »

2010年11月30日 (火)

授業料が 3倍に

イギリス政府が 大学授業料を 約40万円から 約120万円に,約3倍の値上げの案を出して 学生達が抗議行動を起こしているようです。

3倍と言えば,日本の国立大学も 40年前の1970年頃,授業料を 3倍にしたことがありました。

問題は 単に倍率よりも 絶対額で,1968年に入学した私の授業料は 年 12,000円,月 1,000円でした。幼稚園の月謝よりも安いと言われていました。
この金額は 大学の運営費用というより 学生の在学の意思を確認する意味だったのかも知れません。
その授業料が 値上げされる話が在学中に持ち上がり,若干の反対運動がありましたが,卒業した昭和47年(1972年),新たに入学する学生から 年 36,000円に上げられました。
(この値上げ率は 昭和24年の 600円から1,800円への値上げと並んで 国立大学史上,最大と思われます。)

物価は 現在の約1/4~1/5程度と思われるので,当時の 12,000円は 現在の 5~6万円でしょう。
毎月の仕送りの半分で 1年分の授業料を払うことができました。
(最近の国立大年間授業料は 親の平均月収額と競っているようです。)

授業料は 半年毎,6,000円を納付していましたが,この金額だと つい払い忘れたり,遊びで使い込む学生がいて,構内の掲示板に 未納者の氏名が張り出され(当時は 「個人情報」の保護などという概念は薄く,こんな安い授業料を払わない者が悪いー?),保証人に督促状が郵送されました。
そのうち 掲示板の名前の横には  「パチンコやめて 早く払え!」などの親切なアドバイスが級友から書き込まれていました。
3年になると あまりに未納者が多く,督促状を出す郵送料がもったいないと,学生本人に「親に渡すように」 と督促状が配られた記憶があります。

それ以後,「受益者負担」 更に 「私立大学との格差是正」などを理由で徐々に上げられ,現在は38年前の,絶対額で 50倍,物価を考慮しても 10倍程度になりました。

家庭の経済的理由などで 今ほど大学進学率が高くなかった時代に,国力を引き上げるため人材育成を図る目的で続けてきた,国が強力に高等教育を補助・支援する政策の方針転換が始まったのが40年前だったということでしょうか。
その点から言えば,最近の日本の国力成長の微係数(少なくとも 2次微係数)がマイナスに思われるのは当然のことでしょう。

因みに 国立大学の授業料の値上げの推移を確認すると-

  • 2倍以上の値上げは 4回あって,昭和24年(1949年)に 前年の 600円から3倍の1,800円に(あくまで 1年の授業料です。),翌昭和25年(1950年)に2倍の 3,600円に,昭和47年(1972年)に 前年までの 12,000円が 3倍の36,000円に,昭和51年(1976年)に 36,000円が 2.7倍の96,000円に上げられています。
  • 初年度納付金(授業料+入学料+その他)を 私立大学の平均と比較すると 昭和45年(1970年)で 国立:16,000円に対して 私立:229,000円(14.3倍),昭和60年(1985年)で 国立:372,000円に対して 私立:913,000円(2.45倍),平成元年(1989年)で 国立:525,000円に対して 私立:1,035,000円(1.97倍)で この年に 2倍を切りました。現在は 1.5倍以下でしょう。

昭和は遠くなりました。

|

« dorset cereals を朝食に | トップページ | Corduroy Suit に Knit Tie を »

昭和時代」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« dorset cereals を朝食に | トップページ | Corduroy Suit に Knit Tie を »