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2011年1月28日 (金)

ボタンの掛け方で思うこと。

スーツの上着や スポーツコートのボタンの掛け方が 時々 気になります。

ルールはー

    • 立っているとき(歩行中を含んで)は ボタンを留める。
      (下のドレスシャツは下着だから,客と会うときや正式な場所では特に必要。)
    • 但し,二つボタンでも,三つボタンでも 一番下のボタンは,謂わば 飾りなので 留めない,これはMUST。
      (一番下のボタンを留めるように仕立てられてない。)
    • 座っているときは ボタンを外す。

これだけのことですが ルールどおりでない人を多く見かけます。
洋服が日本に伝わって 百数十年ですが,ルールは うまく伝わらなかったようです。
-と言っても,欧米人(定義が曖昧)が,100% ルールどおり着ていることはないでしょうが。

昔,父親に聞いた話です。

昭和10年代の初め,父は 徴兵検査を受けました。
徴兵制度があった当時,日本人男児は 20歳で 徴兵検査を受ける義務がありました。

徴兵検査を本籍地で受けるため,就職して 本籍地を離れ サラーリーマンになっていた父は本籍地に向かい,サラリーマンなので スーツを着て 徴兵検査場(小学校?)に行きました。
本籍地は 漁業・農業の町で,ほとんどの受検者は地元に残っている人なので 作業服や着物を着ていました。

スーツを着ている父は目立ったのでしょう。
整列した受検者を 眺めた監督者(軍人?正式なステータスは不明)が,父に近寄って言いました。

「ボタンを全部 留めよ!」

父は当然 下のボタンを留めていませんでした。
おそらく スーツをまともに着たことがない監督者は スーツと,軍服や国民服との区別がつかず,一番下のボタンを留めずに着ているのを ダラシナイと思ったのでしょう。
この手の 強圧的無知な人間への対処方法が60年以上生きて 未だに分かりません。
唯一,最初から近づかないようにすることだけです。

その時から 70年以上経っていますが,世の中 あまり進歩はないようです。

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コメント

その様な着こなしにヘキヘキしています。
私が思うのは高校の制服が詰襟から1960年代後半になってブレザーコートに変わってからだと思います。
お父上の経験談と同じ様に生徒指導の先生方が詰襟の制服と同じ様に下まで釦を止めなさいという間違った指導が蔓延り、その生徒がスーツ、スポーツコートを着用する時にその様な着こなしをしてしまっているのだと思います。
更に困った事にその年代が店長のお店のディスプレーもその様になっている時には、お呼びし直して戴いています。

投稿: n-project | 2011年4月16日 (土) 19時22分

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