かつて 原子力工学は-
4月12日,福島第一原子力発電所の事故に対して,経済産業省原子力安全・保安院と原子力安全委員会は INES(Internatinal Nuclear Event Scale,国際原子力事象評価尺度)を レベル7に上げたと報じられました。
今回の事故に対して,テレビの各局に出て コメントする原子力工学を専門とする大学の先生の数の多さに 少し驚いています。
北海道から九州まで 次々に新顔の大学教授が現れます。
現在,原子力工学に直接関係する産業が発電プラントしか思いつかないので,原子力発電がなくなったら・・・と他人事(老婆心ながら,「ヒトゴト」)ながら気になるくらいの多さです。
原子力工学関係の学科は 昭和30年代から40年代初めにかけて創設されました。
旧七帝大での関係学科(工学部のみで理学部を除く)を創設順に挙げると-
1958年:京都大学 原子核工学科
1960年:東京大学 原子力工学科
1962年:東北大学 原子核工学科,
大阪大学 原子力工学科
1966年;名古屋大学 原子核工学科
1967年:北海道大学 原子力工学科,
九州大学 応用原子核工学科
となり,この10年間で 全ての旧七帝大に揃いました。
専門家が多いはずです。
40~50年前,原子力(核)工学は 先端学科で,将来の産業に重要な分野と考えられていました。
1970年頃,工学部(原子力とは直接関係ない学科)の学生だった私も 「原子炉工学概論」を必修単位として履修しました。
その後,1980年代から志望学生が減少し,1990年代から 学科名から 「原子力(核)」が消え,「エネルギー量子工学」,「システム量子工学」などに変わっているようです。
ところで,現在 進行中の原発事故を収束させる方策は 日本の最高の技術レベルのチームが取り組んでいるのでしょうね,「東電さん」と「原子力安全・保安院」の技術レベルを疑うわけではありませんが,テレビの記者会見を見ていると 少し気になります。
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コメント
人の人生を棚にあげておいて言うならば、今批判のコメントをする人に直接取り組んでいただきたいものです。
他人事=ひとごとは大事です。私の使用する携帯電話では、ひとごとと打ってもその漢字が出てきません。多くの人が毎日使うものなのですから、プロフェッショナルが監修すべきです。(事実どなたが関わったのかは存じませんが)
投稿: yoko | 2011年4月21日 (木) 08時27分