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2011年8月23日 (火)

「誇らしい…教科書」とは?

韓国の 「中央日報・日本語版」は,思考回路が異なる人間が書いた読み物として面白いし,韓国での発行部数上位の新聞が示す「韓国人の考え方・意識・社会」,更には「国としての,国民に対する期待」を知ることができて興味深いので,毎週 1回は見ます。
但し,「伝聞」で書かれている記事が 多いので「新聞」として 読むことはありません。

8月18日に『反大韓民国歴史教科書の居場所をなくさなくては』 というタイトルの社説が載っていました。
歴史教科書は育っていく世代に正しい歴史認識を植え付ける内容を盛り込まなければならない。歴史に対する正確な理解と自負心を基に未来を見通す力を育てられるようにしてこそ正しい歴史教科書だ。」の書き出しで始まり,
誇らしい大韓民国史を教える教科書を作ること,まさに歴史教育正常化の出発だ。」で結ばれます。

他国の教科書の内容に対して干渉する気はありませんが,日本語版として著している社説に対する感想ならば構わないでしょう。

反大韓民国歴史教科書」というのは 金星出版社が2003年に刊行した「韓国近現代史教科書」のことのようで,この教科書に韓国政府(教育科学技術部)が29項目の修正命令を下したことに対して ソウル高裁が「適法」とし,「偏向的歴史記述」に対しても「間違い」とした判決に関連した社説のようです。

政府の修正命令の例として,「…『日章旗の代わりに上げられたのは太極旗ではなかった』という内容は光復が自主独立ではないという否定的側面を過度に強調しており,…修正指示は適切だと指摘した。こうした教科書が学生たちにどのような歴史認識を植え付けたか考えただけでも目まいがする。」
-という文章で示されています。

特に「目まい」がするほどの歴史認識を植え付けるものとは思えません。
「光復」を自ら勝ち取った「独立」ではなく,連合国に与えられた「解放」と理解することは 当たり前の歴史認識であり,特に 韓国民としては 「与えられた独立であること」を認識しておくことは重要でしょうし,それを否定的側面と捉えることもないでしょう。
まさか,「独立戦争を勝って 現在の大韓民国がある。」 などと教科書に書いているわけではないでしょうね。
大韓民国臨時政府は中国にありましたが,連合国に含まれたことはないし,その「光復軍」が日本軍と交戦したこともないし,そもそも武器を持って朝鮮半島に入ったこともありません。

「誇らしい大韓民国史」にはならないかも知れませんが,歴史の教科書は 現代の歴史家が 検証した事実の明も暗もそのまま記せばよいことです。それを「反大韓民国教科書」と言うのでしょうか?

現代韓国(人)が信じている,もしくは 信じさせられている「自負心」やら「誇り」やらを自国の歴史に与えることを企図して教科書を作る(検閲する?)と,隠す史実・書いてはいけない史実が多すぎて,隠さなくてよい史実だけでは「近現代史」に限らなくても 1単位の授業が成立するヴォリュームに程遠い教科書になりそうな気がします。

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