逝去後15年たって伊丹十三を。
先週 木曜,金曜の二夜にわたり ,NHKBSプレミアムで 『こだわり男とマルサの女』と題して,没後15年を迎えた伊丹十三の特集番組が放映されました。
録画予約していましたが,二日とも 放送時に観ました。
中学生で観た映画「北京の55日」(1963年)で 俳優としての伊丹十三(当時は 一三)を,高校生で読んだ 「ヨーロッパ退屈日記」(1965年)で エッセイストとしての伊丹十三を知り,その後 TV「遠くに行きたい」の「親子丼珍道中」,そして 「お葬式」で始まった一連の監督映画を観続け,没後は 松山 「伊丹十三記念館」の2回の訪問-と 50年近い伊丹十三フリークを自認するわたくしとしては これを見逃せませんでした。
NHKの番組紹介文によると-
こだわり男とマルサの女(1) 『宮本信子 天才との日々』
「妻」であり「主演女優」でもあった宮本信子の視点から,伊丹一家の暮らしをドラマで再現する。「先生と生徒」のような関係から始まり,「夫婦」,そして「父と母」,やがて共に映画を創る「パートナー」として成長してゆく2人を,実際に家族が暮らし,初監督映画「お葬式」の撮影舞台となった湯河原の邸宅を舞台に撮影。夫婦で築いた創造の日々,人生の機微を描く。
【出演】伊丹十三,宮本信子,平岳大,近衛はな,伊丹万平,佐藤蛾次郎
こだわり男とマルサの女(2) 『伊丹十三 「お葬式」への道』
俳優,エッセイスト,テレビ企画,映画監督などマルチクリエーターの先駆けとして活躍した伊丹十三。しかし、監督デビューは51歳だった。なぜ遅咲きだったのか?著名な映画人・伊丹万作のもとに生まれついて,どんな思いで日本の敗戦,経済成長至上主義の日本社会を見つめていたのか。多才にして鬼才監督の創造の秘密に迫る,初の伊丹十三・本格ドキュメンタリー。
【出演】伊丹十三,宮本信子,津川雅彦,周防正行,大根仁,浅井慎平,岸田秀,平岳大
俳優になる前,デザイナーとして本の装丁をイラストを含めて手掛けていた彼は,当然 自分のエッセイの装丁を行なっています。
「お葬式」のポスターの絵を小学生だった次男・万平君に描かせ,これはビジネスだからと 1人分 500円,絵に8人いるので合計 4,000円 払ったという話など 今まで 知らなかったエピソードがあって,興味深い番組でした。
ラベルは 番組中の写真から,「北京の55日」出演のギャラで買ったという「ロータス・エラン」と 30歳前後と思われる伊丹一三,地味に残しましょう。
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コメント
伊丹さんは洒脱で軽妙で、でも闘士だったですね。
「親子丼珍道中」はまだ高校生でしたが、よく覚えています。確か鶏は、最初は「生きたニワトリ」を自分でさばこうとして買ったはずですが、途中で可哀想になって、鶏肉店で購入したものを使ったので、ホッとしたのを覚えています。試食した山本監督にも、そのことを説明する優しい伊丹さんでしたね。
投稿: matsui | 2012年9月26日 (水) 11時01分
もう15年ですか。ありふれた言葉ではありますが、時が経つのは早いものです。昔を振り返る時はとくに。
投稿: yoko | 2012年2月26日 (日) 12時51分