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2012年4月20日 (金)

衛星電話の種類

去年の東日本震災の際,衛星電話の有用性が確認されました。

地上電波を使う携帯電話は 地上中継局がダメッジを受ければ使用不能になり,そこまでならなくても混雑で不通になります。
少なくとも 対策本部となる役所は 衛星電話と蓄電池を備えておくことが必要です。

先日,久しぶりに BR Discに録画している ‘Miami Vice’(2006)を観ました。
Stylish’ と言うべきか,‘Cool’と言うべきか,とにかく 好きな映画です。

この映画を観ていて 衛星電話のことを,ふと考えました。

Img_2299ソニー・クロケット(Colin Farrel)が,ハバナからマイアミに向かうスピード・ボート上で使っているのは 携帯衛星電話「イリジウム」(‘Iridium Handheld Satellite Phone’)です。

海の真ん中です。

Img_2302_2Img_2304_7

麻薬を運ぶ貨物船上で 相棒の リカルド・タブスも 当然 「イリジウム」を使っています。
‘モトローラ9505’?

「イリジウム」は モトローラが 1998年にサービスを開始した衛星電話です。
当初 計画された人工衛星群が77個だったので 原子番号77の「イリジウム」と命名されましたが,実際使われているのは 66個だそうです。
大がかりなアンテナが不要で 地上電波の携帯電話機に比べれば 大型ですが 携帯可能で,地球上のあらゆる場所で通信可能な 画期的な電話システムとしてデビューしましたが,2年足らずの 2000年に 破産によりサービスを停止しました。

思っていたより 急速に 世界中の地上携帯電話のサービスエリアが拡がり,高額の投資に対して 需要が少なかったからでしょう。
人跡未踏の地を目指す冒険家は多くはありません。
登場時は 「遂に こんな時代が来たか」 とか 「66個(予備を含めると?)の衛星を 何回に分けて打ち上げたのだろう?」などと思いました。

2004年に 経営母体が変わって再出発しています。

破産した時には 全衛星を大気圏に突入させる話もあったようですが,燃やさなくてよかったですね。

2009年に 「イリジウム」衛星とロシアの通信衛星が衝突する事故がありました。
これが 世界初の人工衛星同士の衝突事故です。

10数年前,関係したプロジェクトで アジア大陸の,電話が通じない可能性がある場所に行く仕事があり,衛星電話を準備したことがありました。

「イリジウム」登場以前で,アタッシュケース入りの衛星電話「インマルサット」,その蓋の裏側がアンテナになっていました。
幸い 私は 「インマルサット」必要チームに加わらず,大都会に派遣されました。

インマルサット(‘Inmarsat’:International Maritime Satellite Organization)は 名前の通り 舶用の通信手段(音声とデータ)として1979年に設立された国際機関「国際海事衛星機構」による4個の静止衛星を使用した衛星通信サービスが始まりで,初期は 船舶用のため設備が大型でした。

 

その後,1994年に 小型の通信装置が開発され 航空機と 陸上へサービスを拡大し,「国際移動通信衛星機構」(‘IMSO’:International Mobile Satellite Organization)と名称が変更され,1999年に 民間企業 ‘Inmarsat PLC’に事業移管されて今日に至ります。2002年から インターネット接続サービスが開始されています。

インマルサット用の4個の人工衛星は赤道上にあり,緯度 70°より赤道側で通信可能です。
数年前に ‘Isat’という インマルサットを使った携帯可能な(「イリジウム」とほぼ同じ大きさの電話機の)衛星電話のサービスが開始されたそうですが,日本では 電波法の関係で使用できないようです。

 

「イリジウム」と 「インマルサット」は全世界での通信が可能ですが,日本の領土・領海のみで使用できる衛星電話が ドコモの「ワイドスター」で,2個の静止衛星を使って 1996年にサービスを開始して 災害対策用,山岳地,離島(硫黄島,南鳥島)で 一般に使われているようです。役所が使っているのは これでしょうね。

世界には 「ワイドスター」と同様な ローカルな衛星電話はいくつかあるようですが,国際電話は 「イリジウム」と「インマルサット」だけと思います。

軍事用・諜報用は知りません。

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