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2013年1月23日 (水)

「キムチが寿司に完敗した。」!?

韓国・中央日報日本語版(1月21日)に 「『キムチは知らない』 欧州での認知度,寿司に完敗」 という見出しの記事がありました。

その全文はー

ドイツとフランスなど欧州人100人のうちキムチを知っている人は16人程度にすぎないと調査された。95人が知っている日本の寿司に比べ認知度は大きく下回っており,さらに積極的な広報が必要とみられる。

  韓国メディアによると,世界キムチ研究所がこのほどドイツのベルリンとフランクフルト,フランスのパリで消費者1350人を対象にキムチの認知度調査を実施した結果,キムチまたはキムチチゲの認知度は16.1%と調査された。ベルリンが14.4%,フランクフルトが17.8%,パリが18.0%水準だった。ビビンバとプルコギの認知度もそれぞれ5.2%と4.6%水準にとどまった。

  これに対し日本の寿司の認知度はベルリンが96.4%,フランクフルトが95.2%,パリが95.1%など平均95.2%に達した。タイのパッタイの認知度も30.2%に達しキムチより高かった。 

 
一方,キムチ宗主国を尋ねる質問には回答者の68.4%が韓国と答え,日本が9.6%,中国が7.9%などこれまでの懸念とは違い「キムチの世界化」において宗主国議論は大きい影響を及ぼさないと予想された。
  」

ジョーク記事ではなく,本気のようです。
「キムチの世界化」だそうです。
どこにあるのか知りませんが,畏れ多くも 「世界キムチ研究所」による調査です。
ついでなので 韓国の認知度調査(南北朝鮮の違いの認知度を含め)も同時に実施すれば分析の役に立ったと思います。

中央日報は 韓国では 三大新聞のひとつだそうですが,「韓国メディアによると,・・・」と,まるで 小学生の壁新聞のようなソースで書かれています。
「ウォン高による輸出産業の危機」のこの時期,このような記事を載せていて大丈夫でしょうか。
それは 置いといてー

認知度を比較し,競うなら 対象は同じ分野のものとする方がよろしいでしょう。
異なる分野のものと比較して,「完敗」と嘆くのは早計です。
広義には 同じ食べ物とはいえ,「キムチ」 と 「寿司」を比べるのは 「K-POP」 を 「能」・「狂言」,あるいは「歌舞伎」 と比べるに等しく,同じ土俵に上げるのは不見識です。
「不遜だ。」とまで感じる日本人がいても不思議ではないくらいの勘違いです,よしんば 韓国人にとって 「キムチ」が主食だとしても。
「キムチ」を「寿司」と比べる不合理さ,理不尽さ,非常識さが分らないことが理解の範囲を超えて謎です。

「キムチ」と比べるなら 「白菜漬」,「奈良漬」,「沢庵漬」,「野沢菜漬」,「広島菜漬」,「高菜漬」,「千枚漬」,「福神漬」,「松前漬」,「べったら漬」,「梅干し」,「らっきょう」 など 同じ分野で相応しいものが 日本には いくらでもあります。
これらとの認知度比較なら,何をもってきても  「キムチ」が 「圧勝」していたことは間違いありません,残念でした。
日本は国家プロジェクトで,これらの漬物の世界化を目指して広報活動などしたことはないし,欧州のレストランに これらを持ち込む日本人は過去も未来も 恐らくいないので,欧州での韓国人旅行者の他人の迷惑顧みない宣伝
協力のお蔭もあって 「キムチ」が 大差で勝つでしょう。

又,キムチ宗主国(?)が韓国(朝鮮)であることに,疑義を唱える国があろうはずもなく,韓国を差し置いて,「キムチ」 を世界文化遺産に登録しようなどと企てる,厚顔無恥にして 不届きな国が存在するとも思えません。
ご懸念無用です。
(既に 韓国は 「キムチ」を‘人類無形文化遺産’として登録するようユネスコに申請済みらしい。だからといって,「人類をやめたくなった。」とまで思う必要はありません。)

しかし,嘘かまことか,キムチが日本のものと答えた欧州人が 10% もいたというのは,「キムチは,断じて日本起源ではない。」 の広報活動を熱望する私には,諸々の意味でショックでした。
世界化広報活動に,「キムチ」 を富士山と新幹線を背景に食べたり,相撲を観戦しながら「キムチ」を食べている写真などを使っていないことを信じたい。

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