テレビが来た頃。
1953年(昭和28年)2月1日,NHKがテレビの本放送を始めて 今年で60年になりました。
60歳を超える私としては,「物心ついたときには 既にテレビがあった。」と書きたいところですが,物心ついたとき,そばにまだテレビはありませんでした。
我が家にテレビが来たのは(テレビなどを「買った」とは言わないで,「来た」と表現する理由がはっきりしませんが,雰囲気があります。これは 自分で買って ぶら下げて持って帰るのではなく,電気屋がダイハツ・ミゼットなどに積んで運んで来る,というところから,「来た」となるのでしょうか。),1958年(昭和33年)の,おそらく夏,私は 小学4年生でした。
同じ年に 電気冷蔵庫も来た記憶があるので,サラリーマンの父の給料が上がったのか,何か予期せぬ収入があったのか・・・ 95歳の父に訊いても 分らないでしょう。
本放送が開始された1953年から1955年くらいまで,14インチ(このサイズが普及型だった)TVの値段は 17万円程度だったといいます。
(液晶テレビの初期,「1”あたり1万円」とほぼ同じ。)
物価を考慮して,現在の価格にすれば 約200万円相当になるでしょう。
昭和30年代になって 半分以下の値段になったようです。
これは昭和32年(1957年)の印刷物のようで 「大きな画面」の17”が \99,800 とあります。14”は \79,800 というところでしょうか。
我が家のテレビは日立の昭和33年製だったと思うので \60,000~\70,000 くらいだったのかも知れません。
昭和33年の大卒初任給は約\13,500なので 現在の約 1/15~1/16 として,現在の価値からすると 約百万円というところでしょうか。
新入社員でなければ ボーナスで買えない金額ではないでしょうが(当時のボーナスが 給料 何ヶ月分出たのか 知りませんが),電気製品としては相当に高価でした。
尚,昭和30年頃,貸テレビ(対象は病院ではなく 一般家庭 もしくは商店?)があり,近所に借りている家があって 母親が近所で立ち話(噂話?)をしているのを小学校低学年の頃,聞いた微かな記憶では 1日 100円だったと思います。
1ヶ月で \3,000,1年で \36,000,試し用として 高いのか,安いのか よく分りません。
カラーテレビが我が家に来たのは 1964年(昭和39年)の東京オリンピック前後,高校1年生の頃と思いますが,正確な記憶がありません。
白黒でも 初めてテレビが来たことに比べると感動は小さかったのかも知れません。
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