子供の頃,日本語と思っていた英語,その逆も。
子供(小学生)の頃,日本語と思っていた言葉が実は英語(外来語)だったという経験があります。知っている漢字の数が限られるため 単に漢字を知らないだけだと思い,カタカナ表記は外来語であるという原則を蔑ろにしていたためでしょうか。
例えば 「トラウマ」(‘trauma’)。
感覚的に 「虎」と「馬」を連想したのか,意味を理解しないまま日本語と思っていました。
起源は 17世紀,ギリシャ語からだそうです。
「モットー」(‘motto’)。
完全に日本語になりきっています。しかし,平仮名では表記しないこと,漢字表記を見たことがないことを無視して,日本語だと思い込んでいました。
ひょっとすると 「目到」と書くのではないか,と思っていたかも知れません。
起源は 16世紀,イタリア語からだそうです。
「アリバイ」(‘alibi’)。
いかにもラテン語起源の言葉です。しかし,当てはまる漢字がありそうな気がしていました。
英語だと知ったのは中学生になってからでした。
「缶(罐)」(英語:‘can’,オランダ語:‘kan’)。
漢字まで当てられると 間違って当然でしょう。「缶(缶詰)」が日本に現れたのは 明治になってからでしょうから,存在しないものに対するオリジナルの日本語はあり得ませんが。
「缶」は英語で何と言うのだろうと 外国で 一瞬 迷うことがありました。
英和辞典で ‘can’と引けば 名詞で 「缶」と出ます。
薬缶(薬罐)は鎌倉時代には存在していたようなので 混乱します。
逆もあります。
日本語なのに英語だと思っていた言葉です。
最近は ほとんど聞かなくなりましたが,「ケイソン」という言葉があります。
英語の ‘Caisson’(土木工事に使われる函)ではなく,『鮭鱒』のことです。
新聞の見出しで 「今年の ケイソンの漁獲量」などと使われていて,その語感から 何かの魚の英語名だと思っていました。
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