腰とウェスト?
世間(世界?)を騒がせた,訪米中の不祥事に関する韓国大統領報道官の記者会見での釈明(日本語訳)は:
「店を出ながら女性ガイドの腰をポンと一度たたきながら『米国で頑張って成功しなさい』と激励の言葉をかけたのがすべて。」 です。
「腰」を朝鮮語で何と言うのか知りませんが,アメリカの報道では この釈明がー
‘Yoon denied the
allegations circulating about him, saying he had patted the woman on the waist
once and encouraged her to “live life to the full in the States and be
successful.”’と,「腰」は「waist」となって,その他は日本語と同じに忠実に訳されています。
‘he had grabbed her buttocks without her permission’とはなっていません。
「‘buttocks’を‘grab’」(‘grab’でなく,‘touch’でも,‘snatch’でも,‘grope’でも同じ)では 間違いなくセクハラで犯罪になるところを 「‘waist’を‘pat’」では そうはならない,ということで追求を逃れようとしたのでしょうか。
日本語では 「腰」を「ウェスト」とするのはちょっと違うような気がします。
ホテルに多くの荷物を残したまま,早朝の便で帰国したというのが,言い逃れしにくいところです。
又,パスポートを誰がまとめて管理していて 誰が彼に渡したのか,飛行機の切符を手配したのは誰か(支払いは 本人のクレジット・カードが使われたらしいが),など未だ不明な点があって 国が逃亡を手助けをした可能性を残しています。
その後の報道(‘Voice of America’,5/13)ではー
‘South Korean domestic media quote sources in the Presidential Blue House as saying Yoon admitted touching the intern's buttocks, as alleged in the police report, which was obtained by VOA News, and that he was not appropriately clothed when the intern knocked on his hotel room door the next morning.’
となっています。
大統領府による聞き取りでは,‘touch her buttocks’を認めていたようです。
関係ありませんが,両手で両側のお尻に触わらなくても ‘buttocks’です。
呼び出された被害者がホテルの彼の部屋を訪ねた時の ‘he was not appropriately clothed ’(適切に着衣をまとってなかった。) は奥ゆかしく,上品な表現で好意的です。
要するに 「裸だった。」ということでしょうが・・・。
更に大きい問題は 記者会見でのー
‘There must have been a “cultural misunderstanding” that led the woman to file a complaint with police.’(「女性が警察に訴えたのは 『文化的誤解』に原因があるに違いない。」)の発言で,解雇されたとはいえ,一国の報道官(元新聞社の論説委員)をして このように言わしめる特異な「文化」を持つ国であることを,旧報道官として世界に広報したことでしょう。
先進国の一角に食い込もうと頑張っている時に,真に残念なことでした。
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