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2013年6月29日 (土)

MOLコンテナ船,船体後半部沈没,事故原因は?

インド洋で6月17日に船体中央部で前後に破断した後,漂流し 曳航準備が進められていた 8,110TEU コンテナ船 ‘MOL COMFORT’の船体後半部が 6月27日16時48分(ドバイ時間 11時48分)に沈んだことが公表されました。

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Molcomfort2破断してしばらくは水平を保って浮いていたようですが,荒天のため ローリングが激しくなり,破断したホールドの次のホールド(ひょっとすると機関室?)に浸水し 右舷・船首側に傾いて 沈んだようです。

破断部から機関室前端壁までの間に水密の壁が配置されていたかどうかは分りません。

写真中の時刻は ドバイ時間で,沈み初めて 約5分で姿を消し,積載していた 1,700個のコンテナの一部が海面に浮いています。

Molcomfort_tow1_224日(?)から開始した船体前半部の曳航は,ペルシャ湾に向かって継続しているようです。
船体は安定した状態と伝えられています。

船体は 船首側に 約3mのTrim(傾斜)があると 外国の報道にありました。

積載コンテナの確保と,この事故の原因究明のために無事に港に着いてもらいたいものです。

ところで,今回の事故の原因は明らかになっていませんが,建造造船所の三菱重工とMOL,船級協会の日本海事協会の3者は,可及的速やかに 就航中の同型船 6隻に対して 補強工事(三菱重工のホームページでは「船体構造強化などの対策」)を実施すると言っています。
原因が不明なので どの部分の,どの構造の,どのような力に対する強度をアップさせるのかよくわかりませんが,取りあえず 今回の事故で想定されうる力に対して 相対的に弱い構造部分を,ある安全率になるように補強することになるのでしょう。勿論,現構造は 現規則を満足していることは間違いないでしょうが。

更に,三菱重工は 準同型船(MOLではないそう)4隻に対しても 補強工事を実施すると言っています。

現在の規則・基準に基づいて設計して就航している大型コンテナ船は 何十隻もあるでしょうから,規則に不備があったことになると大変です。

今回の事故の可能性がある原因として,次の4つ(およびそれらの複合)を考えました。
(荒天は あって当たり前なので原因とはしない。)

1.設計欠陥(規則不備を含めて)
2.工作欠陥(例えば 溶接欠陥など)
3.積み付け「曲げモーメント」過大
        ← ‘荷主申告のコンテナ重量誤りによる
4.積み付け「曲げモーメント」過大
        ← ‘バラスト水を含む積み付け計算/Loading Planの誤りによる
   * 「過大」はいずれも設計値に対して。
  *「過大」は 決して過積載の意味ではなく,積み付けによって発生する曲げモーメント値が過大の意味。申告重量が真の重量と異なれば(小さくても),実際に発生する曲げモーメントが申告重量を用いる計算値より大きくなる可能性がある。

船体前半部構造破断部の状況を含め,残されたデータから 想定原因の可能性を検証する計画が立てられ,実行に移されていることでしょう。

(追記)
ペルシャ湾に向かって曳航中だった前半部は 7月6日 出火,消火活動も虚しく 7月11日に沈没しました。
これにより 折損原因は 現物による調査が不可能になって,今後 検討して得られる原因もあくまで推定となります。

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