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2013年10月15日 (火)

「ファントム 開戦前夜」を観た。

Phantomposter01

Phantomposter03_2エド・ハリス(‘Ed Harris’,1950~ )が主演する潜水艦映画 「ファントム 開戦前夜」(‘Phantom’)を観ました。楽しめました。
(邦題の 「開戦前夜」が余計です。)
エド・ハリスは,事故を起こして部下を死なせた過去を持つ退役間近の艦長を演じていました。

inspired by actual events’と冒頭にあり,物語は 1960年代,ハワイ沖で消息を絶ったソ連の核弾道ミサイルを搭載した潜水艦の実際に起こった事故(事件)に基づいています。
登場する潜水艦 B-67は 通常型(ディーゼル主機+バッテリー)の,当時としても古いタイプです。
この「古いタイプ」というところが,中国に下取りされた潜水艦が米国を攻撃したと思わせる企みであることが後にわかります。
タイトルの‘phantom’は 潜水艦のエンジン音を別の船に見せかけるように音を増幅(別の音を発生?)させる機械ですが,前述のように別の国の潜水艦に‘化ける’という意味を掛けているのでしょう。

出航してすぐに出遭った商船が「タンカー」(英語では何と言ったか聞き漏らしました。)と字幕に出ていましたが,実際の映像は PCC(‘Pure Car Carrier’,自動車専用運搬船)で,このような映画の翻訳は,ある程度,専門知識を持つ人間のチェックが必要です。

台詞は英語ですが,潜水艦内部の計器の文字はロシア文字です。
台詞の深度,距離も feet ではなく ソ連らしく meter を使っています。

閉所恐怖症であるにも拘らず,潜水艦映画が好きです。

記憶に残る潜水艦映画はー

眼下の敵」(‘The Enemy Below’,1957),監督:ディック・パウエル(‘Dick Powell’,1904~1963),出演:ロバート・ミッチャム(‘Robert Mitchum’,1917~1997),クルト・ユルゲンス(‘Curd Jürgens’,1915~1982)
    :潜水艦映画で最も有名と思われる古典,米駆逐艦とドイツ U-ボートの一騎打ち。
      戦いの中で,顔も知らぬ両艦長間に流れる互いの尊敬の念が自然に感じられます。
      公開時,まだ小学生だったので 後に,テレビで観たのが おそらく初めて。

レッド・オクトーバーを追え!」(‘The Hunt for Red October’, 1990),監督:ジョン・マクティアナン(‘John McTiernan’,1951~ ),出演:ショーン・コネリー(‘Sean Connery’,1930~ ),アレック・ボールドウィン(‘Alec Baldwin’, 1958~ )
     :トム・クランシー(‘Tom Leo Clancy Jr.’, 1947~ )のベストセラー小説が原作。
      日本では 1985年に文春文庫で出版され 映画を観る前に読みました。
      他に同じ原作者の映画化された作品に 「パトリオット・ゲーム」(‘Patriot Games’,1992年 映画化),「今,そこにある危機」(‘Clear and Present Danger’,1994年 映画化),「トータル・フィアーズ」(‘The Sum of All Fears’,2002年 映画化)があり,4作品,全て CIA情報分析官(後に 米国大統領に就任) ジャック・ライアンのシリーズです。
      「レッド・オクトーバーを追え!」は新型推進システムを備えたソ連・原子力潜水艦がアメリカへの亡命を企て,それを追うソ連海軍艦船群と これらの動きから 追われるソ連原潜の亡命の企図を分析・解読するCIA情報分析官の話です。
      ショーン・コネリー演じる,Red October のラミウス艦長が,西側に直接接触せずとも,冷静に状況を分析して自らの亡命の意図に気付く賢明な人間がアメリカにいるはずだと信じて進む勇気が見もの。ジャック・ライアンが気付かなければ ソ連,アメリカ両国から狙われることになっていました。

クリムゾン・タイド」(‘Crimson Tide’,1995),監督:トニー・スコット(‘ Tony Scott’,1944~2012),出演:デンゼル・ワシントン(‘Denzel Washington,1954~ ),ジーン・ハックマン(‘Gene Hackman’,1930~ )
     :ロシアへの核ミサイル攻撃の不確かな命令の解釈をめぐるオハイオ級原潜アラバマの叩き上げ艦長とインテリ副長間の確執を描いています。兵器システム将校役のヴィゴ・モーテンセン(‘Viggo Mortensen’,1958~ )が好みです。
       ジーン・ハックマンが 如何にも叩き上げの,融通のきかない,憎まれ役の艦長をうまく演じています。

K-19」(‘K-19:The Widowmaker’,2002),監督:キャスリン・アン・ビグロー(‘Kathryn Ann Bigelow’, 1951~ ),出演:ハリソン・フォード(‘Harrison Ford’,1942~ ),リーアム・ニーソン(‘Liam Neeson’,1952~ )
     :ソ連の原潜K-19で発生した 原子炉冷却装置の事故の実話を元にした映画。
      原題の‘The Widowmaker’(直訳:未亡人製造機?)は,この原潜が様々な事故を起こしているために付けられたニックネームとのことです。
      事件後,何年か経って 乗組員が墓地に集まる最後のシーンが印象的でした。    

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