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2013年12月25日 (水)

追いていけない?

ソウル大が招いたノーベル賞受賞者,任期途中で帰国」の見出しの記事が 朝鮮日報日本語版 2013/12/23 に掲載されていました。
サブタイトルは 「年俸約1億5000万円で招聘するも,1年で帰国」 です。

ソウル大学が2012年から始めた「ノーベル賞受賞者クラスの碩学誘致事業」(年俸や研究費として6億~15億ウォン(約5900万~1億4700万円)を支給)の第一号として招聘された米国ノーベル経済学賞受賞者のトーマス・サージェント教授(70)が任期2年を満たさず,1年間(2012年9月~2013年8月)で契約(1年毎の契約)を延長しないことにしたそうです。

ソウル大の関係者は『サージェント教授が今年度の講義を終えて帰国した後,“来年度は個人的な理由で来られないと思う”と伝えてきた』と説明した。サージェント教授は任用期間2年の碩座教授として招聘されたが,契約は1年単位となっていたため,途中で帰国しても契約違反にはならない。

社会学部の教授は 『サージェント教授は年齢や健康状態を考えると,一人で韓国にいるよりも,家族と一緒に(米国に)いる方がいい,という話をたびたびしていた。韓国で生活する上で,いろいろと大変なことがあったようだ』と語った。サージェント教授はセミナーが開かれる際に来韓する外国の教え子たちを除けば,主に韓国の教授や学生たちと研究に取り組んだり,セミナーを行ったりしていたという。

・・・ ソウル大が提出した資料によると,サージェント教授が担当していた 『マクロ経済学特別講義』は,定員250人に対し受講生は21人,また大学院の科目である 『マクロ経済学特殊研究』は,定員50人に対し受講生は14人だった。同大経済学部の関係者は 『英語は言うまでもなく,ハイレベルな数学を活用した講義を行ったため,多くの学生が授業についていけなかったようだ』と語った。
そうです。

ノーベル化学賞を受賞したイスラエル工科大学のアーロン・チカノーバー教授(66),アブラム・ハーシュコ教授(76),ダニエル・シェヒトマン教授(72)を来年から碩座教授(寄付金によって研究活動を行えるよう大学の指定を受けた教授)として招聘することを決めているそうです。

定員の一割を満たさない受講生では やる気を失うのは仕方がないでしょう。

又,過去の海外での見聞から 外国での2年間の一人暮らしも何とかなる,と考えていたとしても,70歳の米国人が 過去経験した先進国とは違いすぎる韓国で一人暮らしするのは,予想を超える過酷さだったとも考えられます。おそらく,研究室を含む学内でも英語が通じ難かったことも想像に難くありません。

そもそも,ソウル大学の教授が どのようなレヴェルの学生に,どのようなレヴェルの講義をしているのかが,気になるニュースでした。

互いの考えるレヴェルに差がありすぎたのでしょう。

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