難しい話し方
何ヶ月か前,新聞の新書の広告に ‘「その物言い,バカ丸出しです。」-「軽く見られない」話し方’(梶原しげる著)という,やや品のないタイトルの本がありました。
しかし,内容説明の ‘これはNGな話し方です- 「基本的に」,「ある意味」,「逆に言うと」,「~させていただく」’と書いてあり,更に,「あなたの何気ないその口ぐせ,相手は不快に思っています。・・・」 と説得力がありました。
同感で,「NGな話し方」の例は,ほとんど意味のない,あるいは 意味不明の表現です。
例えば 「基本的に xx が好き」は,「事が成り立つ大本に基づいて」などの意味はなく,無意味な枕詞に過ぎません。
「ある意味,それは重要です。」と言われても 何のことか分りません。特定の理由や分野で重要なら 「ある意味」が どんな意味かを明確にしてもらわないと困ります。
特になければ 「ある意味」は不要です。
「逆に言うと」の目的がよくわかりませんが,論理的に逆のケースを示し,話しを解り易くしたいという気持ちでしょう。しかし,ほとんど逆の話を聞いたことがありません。
これは 「要するに」と言って,要点をまとめて言う人に あまり出会わないのとよく似ています。
「~させていただく」は ほとんど不要なケースで遣われています。
これらの話し方を不快に思う人は 当然 自ら言うことはないでしょうから,不快に思う人は少数だろうと思えるくらい よく聞きます。不快に思うと あとの話を真面目に聞く気を失うくらい強く感じます。
おそらく,自分にも 無駄な口ぐせがあるでしょうから,注意が必要です。
最近 気になっている言い方に 「~ というカタチになります。」,「~ というセカイです。」 があります。これらには 胡散臭さ,品性の無さを感じます。
ほとんどのケースで無意味な言葉です。
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