« 見出しに見る「勘違い」(その84) | トップページ | 時折りの欲しいものー‘JACK PURCEL 80’ »

2015年3月27日 (金)

Airbus ‘A320’コックピット・ドアの開閉方法

3月24日に発生した‘Germanwings’の Airbus A320の墜落事故が,ヴォイス・レコーダーに残された音声から 副操縦士の意図的降下であると3月26日に発表されました。
トイレに行くため コックピットから出た機長が ‘Locked Out’されて 副操縦士を阻止できなかったとのことです。

ここで興味があったのは コックピット・ドアの解錠・施錠のコントロールがどのように行われるかです。
9.11 テロ事件以後 厳しくコントロールされるシステムが採用されています。

Airbus’社の ‘REINFORCED COCKPIT DOOR / Description & procedures’というタイトルの映像を観ました。

Door_cDoor_d

コックピットのコントロール・パネルにドアをコントロールするレバーがあります。

上から 「解錠」(‘UNLOCK’),「中立」(‘NORM’),「施錠」(‘LOCK’)です。通常は「中立」にしておきます。

Door_bDoor_a

ドアの外には ‘Call Pad’(映像中のナレーションによる)「ナンバー・キー」があります。

これに 暗証番号を打ち込めば,ドア・コントロールのレバーが「中立」の条件で,ドアは解錠できます。
しかし,レバーを 「施錠」にしておくと 暗証番号を入れても解錠できません。
今回,機長が‘Locked Out’されたのは レバーが「施錠」(‘LOCK’)にされていたからです。

Door_lDoor_m

Door_n暗証番号を入れて 解錠するのは,コックピットから応答がない異常事態に限られます。

操縦士がトイレに行くため,コックピットから出た後,コックピットに入る場合に この方法を使うことがあるのかどうかは不明です。

Door_hDoor_i

Door_j_3通常,例えば 操縦士に頼まれた飲み物をCAが持って入る場合,まず,インターフォンで操縦士に準備ができたことを連絡し,更に‘Call Pad’の決められたキーを押します。

それを確認した操縦士が レバーを「解錠」にします。

Door_k何の前触れもなく,ドアがノックされたりして異常を感じた場合,操縦士は レバーを 「施錠」にします。
このモードになると,今回のケースのように 完全にコックピットは‘Locked Out’されます。
これは CAなどがテロリストに脅されて 暗証番号を教える可能性を考えているからです。

かつてのコックピットには 機関士がいたので コックピットに1人が残ることはありませんでした。コックピットに3人となると 航空会社には負担が大きいでしょう。

(蛇足)8分間の下降中,緊急事態を告げるための電話をする乗客がおらず,ヴォイス・レコーダーには墜落直前にのみ悲鳴が録音されていたとのことです。
すなわち,8分間で 約9,000mの下降の途中で異常を感じる乗客がいなかったようです。
このことは,機が一定の速度で下降して G(-)を感じる加速度運動をしてない,すなわち コントロールされた下降飛行だったことを物語っていると言えるでしょう。

|

« 見出しに見る「勘違い」(その84) | トップページ | 時折りの欲しいものー‘JACK PURCEL 80’ »

つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 見出しに見る「勘違い」(その84) | トップページ | 時折りの欲しいものー‘JACK PURCEL 80’ »