フレデリック・フォーサイスの‘The Phantom of Manhattan’
フレデリック・フォーサイス(‘Frederick Forsyth’,1938~ )の(戦争)サスペンス小説読破計画で 10作品目,「マンハッタンの怪人(2000)」 (‘The Phantom of Manhattan’,1999)を読みました。
今まで読んだのはー
・「キル・リスト(2014)」(‘The Kill List’,2013)
・「コブラ(2012)」(‘The Cobra’,2010)
・「アヴェンジャー(2004)」(上下)(‘Avenger’,2003)
・「アフガンの男(2010)」(上下)(‘The Afghan’,2006)
・「戦士たちの挽歌(2002)」(‘The Veteran’,2001)
・「オデッサ・ファイル(1974)」(‘The Odessa File’,1972)
・「悪魔の選択(1979)」(上下) (‘The Devil's Alternative’,1979)
・「イコン(1996)」(上下) (‘Icon’,1996)
・「第四の核(1984)」(上下) (‘The Fourth Protocol’,1984)
の9作品です。
本作品は,他の戦争もの,スパイものとはテーマの種類が異なりました。
これは,小説 「オペラ座の怪人」(‘Le Fantôme de l'Opéra’,ガストン・ルルー 1909)の続編として書かれたものです。
ミュージカル 「オペラ座の怪人」(‘The Phantom of the Opera’,1986)を作曲した アンドリュー・ロイド・ウェバー(‘Andrew Lloyd Webber’,1948~ )が続編のミュージカルを製作するため原作の執筆をフォーサイスに依頼して書かれたものです。
そして ミュージカルは 「ラヴ・ネヴァー・ダイズ」(‘Love Never Dies’)のタイトルで 「オペラ座の怪人」の続編として 2010年に公開されました。
物語はー
1893年,パリ オペラ座の地下から姿を消した 「オペラ座の怪人」の,その後の話です。
「オペラ座の怪人」 ‘エリク・ムルハイム’は オペラ座バレー団監督 ‘アントワネット・ジリー’にしばらく匿われた後,彼女の手配で 1894年に貨物船でアメリカに渡ります。ニューヨーク沖に停泊した船から 入国審査を逃れるため 泳いで辿り着いたのは コニーアイランドでした。
ここで 魚の臓物を抜く仕事から初めて,犯罪を含むありとあらゆる仕事に手を染め,大きな利益を得たのは 建築・機械関係の能力を活かして設計した コニーアイランドに作られた アミューズメント・パークの乗り物でした。
更に株取引きでも才能を発揮して巨万の富を得て,ついにビルを建て,そのペントハウスに住んでマンハッタンを見下ろして生活するに至りました。
そして 1906年,マンハッタンにオペラハウスを建て,そのこけら落としに招いたのは,ラウル・ド・シャニー子爵の妻にして ヨーロッパ一のプリマドンナになっていたクリスティーヌでした。
物語はこの後,劇的展開によってラストを迎えます。
フォーサイスの他の作品とは毛色が違い,ストーリーを追うのは容易ですが,物足りなさを感じました。
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