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2015年7月24日 (金)

‘Big Mac Index’でみる世界の物価

英国誌‘The Economist’が7月16日,‘The Big Mac Index’を発表しました。

Big Mac Index’を‘Interactive currency-comparison tool’(相互通貨比較ツール)としています。

ビッグマック指数とは,各国の物価水準を比較する購買力平価指数の一種で,マクドナルドのビッグマックの価格を基準として算出するためこう呼ばれています。

下記にレポートに掲載された文章を拙訳とともに示します。

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THE Big Mac index was invented by The Economist in 1986 as a lighthearted guide to whether currencies are at their “correct” level. It is based on the theory of purchasing-power parity (PPP), the notion that in the long run exchange rates should move towards the rate that would equalise the prices of an identical basket of goods and services (in this case, a burger) in any two countries. For example, the average price of a Big Mac in America in July 2015 was $4.79; in China it was only $2.74 at market exchange rates. So the “raw” Big Mac index says that the yuan was undervalued by 43% at that time.

通貨が「適正な」レベルにあるかどうかの身近なガイドとして,「ビッグマック・インデックス」は,1986年にエコノミスト誌によって考案された。
長い目で見れば,どんな2カ国ででも同じ商品やサービス(この場合、ハンバーガー)の価格が等しくなるように 為替レートが動くべきという概念,購買力平価(PPP)の理論に基づいている。
たとえば,2015年7月のアメリカでのビッグマックの平均価格は,4.79ドルであり,中国では,市場為替相場で わずか 2.74ドルだった。
故に,「生の」ビッグマック・インデックスでは,「元」が 43%過小評価されたことになる。

Burgernomics was never intended as a precise gauge of currency misalignment, merely a tool to make exchange-rate theory more digestible. Yet the Big Mac index has become a global standard, included in several economic textbooks and the subject of at least 20 academic studies. For those who take their fast food more seriously, we have also calculated a gourmet version of the index.

Burgernomics’は 通貨不均衡の正確な尺度を意図するものではなく,単に為替レート論をより理解し易くするものだった。
それでも,ビッグマック・インデックスは国際標準になり,いくつかの経済教科書と少なくとも20の学問的研究のテーマとして取り上げられた。
より真剣にファストフードを取り上げる人々に対して,我々はインデックスのグルメのバージョンも計算した。

This adjusted index addresses the criticism that you would expect average burger prices to be cheaper in poor countries than in rich ones because labour costs are lower. PPP signals where exchange rates should be heading in the long run, as a country like China gets richer, but it says little about today's equilibrium rate. The relationship between prices and GDP per person may be a better guide to the current fair value of a currency. The adjusted index uses the “line of best fit” between Big Mac prices and GDP per person for 48 countries (plus the euro area). The difference between the price predicted by the red line for each country, given its income per person, and its actual price gives a supersized measure of currency under- and over-valuation.

この修正されたインデックスは,貧困国は人件費が安いので,ハンバーガーの平均価格が安いのは当然とする批判に対応している。
PPPは,中国のように豊かになっていくような国が,長い目で見て 為替レートがどこに向かうべきか示しており,今日の均衡レートについて示すものではない。
価格と一人当たりGDPの関係は,通貨の現在の公正価値に対するよりよいガイドである場合がある。
修正されたインデックスは,48カ国(+ユーロ圏)に対するビッグマック価格と一人当りGDP間の「最適線」を使っている。
一人当りの収入を示す,各国毎の赤い線で予測される価格と,実際の価格の違いは,通貨過小/過大評価の超大型の尺度を与える。

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Raw_index右図は ‘Raw Index’です。

Big Mac’の各国の値段を 米国の値段($4.79)を基準に ±% で表示しています。

日本は $2.99\370)で, -37.7%28位です。

トップは スイスで,$6.82SFr 6.50+42.4%,日本の2倍以上と高価です。

因みに
韓国 $3.76Won 4,300-21.5%
中国 $2.74Yuan 17.00-42.8%

韓国が 日本より高く,中国は日本と大して変わらないのに驚きました。
単に,円安の影響ではないでしょう。

Adjusted_index左図は ‘Adjusted Index’です。

各国の一人当たりGDP と‘Big Mac’値段から算定した各国の適正価格への乖離を評価しています。

米国を 0.0%,適正としています。

日本は -27.7% で安すぎるという評価です。

Big Mac’を食べたことがないので 軽率なことは言えませんが,日本は 他のハンバーガー店との競争が厳しく,無理した価格なのかも知れません。

トップは ブラジルで +35.1%,肉料理が多くあって ‘Big Mac’の需要がないのでは?

韓国は -0.8% で ほぼ適正価格,中国は -9.3% で 日本よりは適正に近いようです。

かつて,海外で その国の物価を知ろうとするときは,どの国にもある ‘Coca Cola’が分り易いと思っていましたが,現在は ‘Big Mac’ということのようです。
Coca Cola’の場合,全てのコストが その国の実力に依存しているとは限らないという問題があって不適なのかも知れません。

因みに 日本の過去15年の ‘Raw Index’(US$に換算した値段)の推移は下図です。
価格自体の変化と為替変動が含まれます。

Process_raw_index
下図は 過去5年の日本の‘Adjusted Index’の推移です。
Process_adjusted_index

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