« 見出しに見る「勘違い」(その126) | トップページ | 「Spain, Toledo の風景」を描く。 »

2015年9月28日 (月)

今年も,慣用句などの年齢別理解度

文化庁が 9月17日に 「平成26年度 『国語に関する世論調査』の結果」を発表しました。

平成27年1~2月に 16歳以上の男女 1,942人(有効回答のみ)に対して 個別面接調査した結果とのことです。
年齢別 調査人数,男女比等の詳細は不明です。

調査項目は
(1)社会や家庭における言葉遣いについて
(2)外国人に対する日本語教育について
(3)手書き文字と印刷文字の字形について
(4)新しい複合語,省略語について
(5)慣用句等の意味・言い方について
などですが,ここでは 「慣用句(など)」の(年齢別)理解度% を紹介します。

下表に次の四つの慣用句等の意味(二つから選択)を尋ねた結果を示しています。
ゴシック体が正しい意味(報告書では 「辞書等で主に本来の意味とされる」と,寛容的。)です。

Photo
次に年齢による結果を示しています。
正しい意味を示した割合を青色の破線で表わしています。

Photo

おもむろ」を 「不意に」と思っている人の多さに驚きます。
何と 50代でも約半分,40代より若い人は70%近くが誤って理解しています。
「おもむろに立ち上がった。」などと書いても 正しく理解されないのでは感情を伝えるのが難しくなりました。

Photo_2

枯れ木も山のにぎわい」は 全世代,ほぼ同じ割合で,正しい意味より 誤った意味で理解している人が多い結果です。
謙遜して 「『枯れ木も山のにぎわい』でやってきました。」などと言っても 謙遜と受け止めない人の方が多いということです。

Photo_3

小春日和」は30代から上の世代で,やっと正しい意味で理解する人が多くなりますが,高齢者でもかなりの人が理解していません。
冬の季語です。TVの,この報告の報道で 「秋の季語です」と言った人がいて驚きました。
高校の英語の授業で,‘Indian Summer’を「小春日和」と習いました。(北米にも同じような気候があるらしい。)米国では大丈夫でしょうか。

Photo_4
全世代,正しい意味で理解している人が 誤って理解している人を上回っています。

興味深いのは 「分らない」と答えている人が 全ての言葉の全ての年代でほぼ10%を下回ることです。
   聞いたことがない言葉ならば 「分らない」と答える素直さが必要で,感覚で勝手に解釈して話に加わると議論が噛みあいません。
訊くのが恥ずかしければ自分で調べて正しい意味を確認する謙虚さが必要です。

|

« 見出しに見る「勘違い」(その126) | トップページ | 「Spain, Toledo の風景」を描く。 »

言葉」カテゴリの記事

コメント

自らが正しく理解していればよいと思っていましたが、読み手の理解度によっては台無しになってしまう可能性があるのですね。
気付かせてもらったことに感謝します。ただ、やはり書く時には自身にしっくりくる言葉を使いたく代替はしたくないものです。伝えたいことが間違って理解されるのは本意ではありませんが、使いたい言葉で表現することは優先したいことのひとつです。どうしても英語でないと表現できない場合もありますから。

しかしながら私自身を棚にあげていることは否めません。間違った知識を正していきたいと、改めて考えさせられました。ありがとうございます。

どの時代も多数決によって言葉は変化していますから、無視できないことも現実ですものね。

投稿: yoko | 2015年9月28日 (月) 06時08分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 見出しに見る「勘違い」(その126) | トップページ | 「Spain, Toledo の風景」を描く。 »