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2015年10月 9日 (金)

‘The Global Competitiveness Report 2015-2016’を読む。

9月30日,今年も ‘WEF:World Economic Forum’(世界経済フォーラム)が,‘The Global Competitiveness Report 2015–2016’(2015年 世界競争力報告) を発表しました。

世界140ヶ国(地域)を対象に,12の項目(Pillar)に基づく ‘Global Competitiveness Index’ (GCI)を求め評価しています。

下表に40位までの結果を示します。
日本は スイス,シンガポール,米国,ドイツ,オランダに次いで,去年と同じ 6位です。

Ranking_1Ranking_2

日本の12の評価項目(Pillar)のスコアを先進国の平均スコアと共に下図に示します。Japan_pillars_graph
日本の大項目(Pillar)毎のランキングを下に示します。(   )内は前年度のランキングです。

Institutions(制度) 13位(11)
Infrastructures(基盤) 5位(6)
Macroeconomic Environment (マクロ経済環境) 121位(127)
Health and Primary Education(健康及び初等教育) 4位(6)
High Education and Training (高等教育及び養成) 21位(21)
Goods Market Efficiency(市場効率) 11位(12)
Labor Market Efficiency(労働市場効率) 21位(22)
Financial Market Development(金融市場の発展) 19位(16)
Technological Readiness(技術迅速性) 19位(20)
Market Size(市場規模) 4位(4)
Business Sophistication(ビジネスの高度化) 2位(1)
Innovation(革新性) 5位(4)

121位と,もっとも順位が低い ‘Macroeconomic Environment’ (マクロ経済環境)の小項目はー
  ・Government Budget Balance(国家予算収支),% of GDP :132位(136)
  ・Gross National Savings(総国民貯蓄),% of GDP : 56位(58)
  ・Inflation,Annual % Change (年 インフレ率): 1位(9)
  ・Government Debt(政府債務),% of GDP : 140位(143)
  ・Country Credit Rating(国家信頼度) : 19位

もっとも順位が高い 1位の ‘Business Sophistication’の小項目はー
  ・Local Supplier Quantity(国内供供給業者の量) : 1位(1)
  ・Local Supplier Quality(国内供給業者の質) : 1位(1)
  ・Local Cluster Development : 10位(8)
  ・Nature of Competitive Advantage(競争優位性) : 1位(1)
  ・Value Chain Breadth(価値連鎖-付加価値の流れーの広がり) : 1位(1)
  ・Control of International Distribution(国際流通の統制) : 2位(1)
  ・Production Process Sophistication(製造工程の高度化) : 2位(2)
  ・Extent of Marketing(市場規模) : 20位(8)
  ・Willingness to Delegate Authority(権限移譲意欲) : 20位(21)

報告書では 日本の ‘Performance Overview’として次のように述べています。(拙訳御免)

「日本は今年も6位を維持した。評価項目の半分に対するわずかな改善― 特に マクロ経済環境(消費税の増大によって発生する穏やかなインフレの復活のおかげの)―を記録した。
日本は優れたインフラと,80
歳以上の寿命で 世界の最も健康な労働人口を有する国の1つであるからことがプラスに働いている。

日本は,競争のより複雑な領域で高いパフォーマンスを示す。
ビジネスは非常に洗練されており(2
位),国際的な流通(2位)への大規模な管理を伴うユニークな製品と製造工程(1位)を用いて,世界最高の国内供給業者(1位)として利益を出す。
同様に,高度な研究機関(7位)と研究開発費(2位),優れた能力の科学者とエンジニアの結びつき(3位)が全体的に高度な革新的な環境(5位)に貢献している。

日本の商品と金融市場は,過去7年間の着実な段階的改善を経て,今年,それぞれ 11位と19位まで上昇したが,制度(Institutions 今年,安定した上昇途上の13位(去年は11位)となった。

将来を考えると,人的資本を強化することは国にとって重要で,ここでは,多くの他の先進国家より遅れている(21位)。今年 初めて,日本は‘on-the-job-training において トップ10内から外れた。

労働市場柔軟性は全体的に向上した(15位)が,雇用・解雇実施(‘hiring and firing practices)’(123位)を容易にすることによって,大きな上昇が可能である。そして,女性進出程度の低さ(83位)は,日本が女性の能力を効率的に使うことができていないことを示している。

最後に,日本は新技術を素早く,熱心に採用する国をであり(13位),スマートフォンの高い浸透率(5位)を誇っている。」

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