大型コンテナ船が浮いていた。
久し振りに 大和ミュージアムまで散歩して 裏に回って海を見ると,大きなコンテナ船が浮かんでいました。
「ジャパン マリンユナイテッド(株)呉事業所」(旧 IHIマリン ユナイテッド,その前 IHIの呉工場)の艤装桟橋で艤装中のコンテナ船です。
操舵室のある居住区が船体中央より船首側にあるので それまで造っていた1万個積み以下のコンテナ船ではないと思われます。
調べると,2014年に受注した,NYKが定期用船する(船籍はパナマ) 14,000個積みコンテナ船の1番船で,2016年から2018年にかけて8隻が竣工する予定とのことです。概略の大きさは次のとおりでした。
全長 : 約364メートル
全幅 : 約51メートル
計画満載喫水: 約15メートル
載貨重量トン:約123,000トン
この 364mという長さは,この造船所で建造した船舶で最長だろうと思いながら調べると,そうではありませんでした。1973年に竣工し, 日本石油の原油を運ぶために東京タンカーが運航した,ULCC(Ultra Large Crude oil Carrier)と呼ばれた載貨重量 483,664トンのタンカー ‘Globtik Tokyo’が 全長 378.85m でした。
国内造船所では,今治造船が 2013年に川崎汽船から 14,000個積みコンテナ船を5隻 受注し,今年(2015年)3月に1番船を引き渡しているとのことです。
いずれにせよ,国内建造のコンテナ船としては最大級です。
現在 就航している世界最大のコンテナ船は 19,000個積みのようです。
この大きさ(長さ)だと デッキ(ハッチカバー)上にコンテナを積み上げると,これまでの後部機関室上に設けられる居住区にある操舵室からは規則で定められる最短前方距離が見えないので操舵室(居住区)は前方に配置され,機関室の上は煙突があるだけです。
居住区は 10層?構造上部の幅が細く,かつ,接岸時の操船のため,舷側までの幅が求められる最上層操舵室の長い張り出し部(ウィング)は振動対策のためしっかりしたステイに支えられています。
デッキ上に林立している櫓は,ハッチカバー上に積載するコンテナを支持・固縛する ‘Lashing Bridge’です。
その後,大和ミュージアム屋上に上がって,植え込み越しに 1枚 撮りました。
桟橋のクレーンが ハッチカバーを吊りあげて 搭載中でした。
それにしても 居住区構造の高さに比例しない‘薄っぺらさ’が目立ちます。
これまでの 船尾居住区に比べれば,起振源である主機関やプロペラから離れているので問題ないのかも知れませんが・・・。
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