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2016年1月 3日 (日)

使われなかった ‘Gas Mask’

NHK BSプレミアムで 昨年8月から放映されている,第二次世界大戦下の英国(1940年頃)を舞台にした刑事ドラマ 『刑事フォイル』(原題:Foyle's War )を観ていると,市民が出てくるシーンで彼らの多くが肩から紐で四角い箱を下げているのに気が付きます。

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上は,ある回での教会に行く人々の様子です。

何であるかの想像はできましたが,確信がないので調べてみました。
やはり想像通りでした。

Gas_mask_box_aGas_mask_box_b

Gas Mask Box’でした。

Gas_mask政府が支給したガス・マスクを入れて運ぶ,ボール紙の箱で紐が付いています。
箱の材質といい,紐といい,かなり貧弱に見えます。

The government requested that all men, women and children retain theirs at all times.’「政府は,全ての男性,女性,子供に,常に持ち歩くことを求めた。」 とありました。

これは 第一次世界大戦の戦場で使われ,大きな被害が出た毒ガス(主に マスタード・ガス)への恐怖から,ナチス・ドイツによる英国本土への空からの毒ガス攻撃に備えたものでした。
しかし,一度も使われることはありませんでした。

By September 1939 some 38 million gas masks had been given out, house to house, to families. They were never to be needed.
「1939年9月までに 約3千8百万のガス・マスクが準備され,各家庭に配布された。それらが必要とされることはなかった。」

1940年頃の英国の人口は,おそらく 5千万人弱(現在 6千4百万人強)と思われるので 都市部に対しては全員分が準備されたことになります。

この時代の英国を舞台にした映画で この箱を見た記憶がありません。
このドラマの完璧な(日本人としてはそうとしか思えない)時代考証には感心します。
製作費が嵩み過ぎて 打ち切りになったのも分ります。

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