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2016年2月11日 (木)

「オデッセイ」を観た。

「オデッセイ」(‘The Martian’,2015)を観ました。

Themartianmain
監督 リドリー・スコット(‘Ridley Scott’,1937~ ),主演 マット・デイモン(‘Matt Damon’, 1970~ )のSF映画です。

最近の邦題は原題をそのまま片仮名にしたものが多いのですが,本作は何故か 原題 ‘The Matian’(火星人,火星の人)に対して 「オデッセイ」と邦題が付けられています。
邦題に,原題と違う英語をもってくるのは如何なものでしょう。
Odyssey’には 「長期旅行(冒険)」の意味があり,NASAによる火星探査機 (‘2001 Mars Odyssey’)の名前だし,アーサー・C・クラークの 「2001年 宇宙の旅」の原題は ‘2001: A Space Odyssey’だし,紛らわしい邦題で残念です。
原題を片仮名にした 「マーシャン」でだめなら,原作の邦題 「火星の人」,あるいは 「火星に一人」とか 「一人,火星で」では・・・ 売れないと思ったのでしょうね。

アンディ・ウィアー(‘Andy Weir’,1972~ )の小説 ‘The Martian’(2011)(『火星の人』 2014,早川書房)を原作とする作品です。

物語は 2035年,NASAの火星探査隊のメンバーの植物学者 マーク・ワトニーが,砂嵐で吹き飛ばされ,死んだと思われて置き去りにされ(正確にはー 砂嵐のため ‘MAVMars Acent Vehicle)’が転倒しそうになり,死体を確認できないまま 他のクルーは飛び立った),救出されるまでの1年以上のサバイバル生活の話です。
リドリー・スコット監督は 日本のTV番組のインタビューで 「SF版ロビンソン・クルーソー」だと語っていました。

Martianpotatoesサバイバルの方法は 科学的に描かれますー ロケット燃料から抽出した水素から水を造り,1997年に火星の写真を送信した ‘Pathfinder’を探し出して復活させて 自分の生存をNASAに知らせ,‘RTG(Radioisotope Thermoelectric Generator)’「放射性同位体熱電気転換器」 を暖房に使うなどの 科学知識を駆使した工夫が示されます。
しかし,大気が薄い(大気比重が小さい)火星で発生する嵐に,人間を宙に舞わせ,船を転倒させるような力があるのか,そのような力を発生させる,100m/s をはるかに超える風速の嵐が火星にあるのかという科学的疑問を映画の冒頭に感じました。
と,感じつつも,この設定を否定しては映画が成立しないので,目を瞑って忘れ,後のストーリーを楽しむことが必要です。

火星表面に見立てての撮影は ヨルダンの ワディ・ラム(Wadi Rum)で行われたそうです。
「アラビアのロレンス」』(‘Lawrence of Arabia’,1962) の撮影も行われた世界遺産(複合遺産)地域です。

マット・デイモンは 「戦火の勇気」(‘Courage Under Fire’,1996)で,不名誉除隊したヘロイン中毒の元衛生兵 イラリオ役の2日間の撮影のため,100日で18kgの減量を行い,その後 1年半 体調を崩したことがあります。
この映画でも,リアリズムを追求するなら,自分で栽培したじゃがいもを 餓死しない程度に食べていた身体は変化があって当然ですが,「戦火の勇気」でのような体重調整はやらなかったようで,火星脱出前の裸の後姿は別人でした。
因みに,前述の 18kg減量したときの食べ物の一つが ‘plain baked potatoes’と言われているので 彼は撮影中に 25,6歳当時を思い出したのかも知れません。

この映画で初めて知ったのは NASASI単位系(国際単位系)を使っていることでした。
映画の中で 温度を 「華氏」ではなく 「摂氏」(宇宙服のヘルメット内に示される 外気Temp. の単位が ‘’)で,距離を ‘mile’ではなく ‘km’で表わしており,2035年という時代設定のせいかと思いましたが,そうではなく 現在も ‘SI単位系’のようです。考えれば,国際宇宙ステーションの共同運用で ‘English Units’(ヤード・ポンド法)というわけにはいかないでしょう。

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