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2016年3月28日 (月)

OECD による 成人力調査結果

OECDが 2011年から2012年にかけて 「国際成人力調査」(‘Programme for the International Assesement of Adult Compentencies’,PIAAC)を実施しました。

成人が社会生活を送るために求められる能力のうち 「読解力」(Literacy),「数的思考力」(Numeracy)を世界24ヶ国(地域)15万7千人の16歳から65歳を対象に行った調査結果がまとめられました。

この結果が OECD の‘Skills Outlook 2015/Survey of Adult Skills’に概説されていたので眺めてみました。

Overall Performance Ⅰ】
Proficiency in literacy and numeracy differs widely across the countries and subnational entities who participated in the Survey of Adult Skills (PIAAC) survey. On average, adults in the highest performing countries have a more than 40 score-point advantage (or more than five years of formal schooling) on both dimensions over the adult population in the lowest performing countries.

「読解力」と 「数的思考力」における習熟度は,成人力調査(PIAAC)に参加した国および地域で大きな差がある。平均において,最も高い習熟度を示した国の成人は,最も低い習熟度の国の成人より 獲得点は40ポイント以上高い,もしくは 通常の5年以上の学校教育差を示した。

【Overall Performance Ⅱ】
In the top performing countries Japan and Finland, around 20% of the participants showed proficiency in reading and math at the highest level, almost twice as many as in the OECD on average. But even in these top-performing countries, between 5% and 12% of the population are not able to perform the most basic calculations or understand simple pieces of text.

トップの習熟度である日本とフィンランドは,最も高いレベルの「読解力」と 「数的思考力」についての熟練度を示す参加者の約20%が,OECDの平均得点の約2倍の点を獲っている 。しかし,これらのトップ習熟度の国でさえ,人口の 5% および 12% は,最も基本的な計算や 簡単な文章を理解することができなかった。

Overall
*参加各国の Performance Scoreを示す上図で,右端の緑色は日本,青色はOECD平均,茶色(赤?)は韓国を示している。
   「読解力」 日本人平均点:296点,OECD平均点:273点
   「数的思考力」 日本人平均点:288点,OECD平均点:269点

【Performance by Age】
Some countries made impressive progress in equipping more people with better skills. Young Koreans, for example, are outperformed only by their Japanese counterparts, while Korea's 55 to 64 year-olds are among the three least-performing groups across all participating countries.

より多くの人々が,よりよいスキルを,備えることに素晴らしい発展を遂げた国がある。
例えば,若い韓国人のスコアに太刀打ちできるのは日本人くらいしかいない。しかし,韓国人の55歳~64歳の世代は,全参加国の中で3つの習熟度が劣るグループに属する。

By_age
*上図は年齢によるスコアの変化を示している。(緑色:日本,青色:OECD平均,茶色(赤?):韓国)
    韓国人の若年(16~24歳)が「読解力」,「数的思考力」共に日本人と同等のスコアであるにも拘らず,30歳代でOECD平均値よりも下回り,日本人との差は年齢に比例して大きくなっている。
    韓国の学校教育は世界最高と言われ,数学や物理オリンピックでも好成績を残しているが,若い頃の成績(skill)がピークであり,それをキープできてないことが分る。

*日本人の 「数的思考力」は全年齢を通して 他国(OECD平均)に比べ 一定スコアをキープする傾向がある。

By_education
*上図は教育レベルによるスコア差を示す。(赤色:日本,青色:OECD平均,緑色:韓国)

By_occupation
*上図は 職種によるスコアの違いを示す。(赤色:日本,青色:OECD平均,緑色:韓国)
    Low:単純作業従事者,Skilled Ⅰ:セミスキルド・ブルーカラー,Skilled Ⅱ:セミスキルド・ホワイトカラー,High:スキルド・ワーカー
   日本の単純作業従事者のスコアが相対的に高く,全体レベルを押し上げていることが分る。

*“High”の「数値思考力」が 「読解力」に比べ,高い平均スコアを示しているのが特徴的であり,スキルド・ワーカーに 「数値思考力」が求められている,あるいは身に付けていることが分る。

*日本人の「読解力」の上位5% と 下位5% のスコア差は 129点(OECD平均のスコア差 152点)で,参加国中 最も小さく,同様に 「数的思考力」の上位と下位差 143点(OECD平均 167点)で,これも参加国中 最も小さい。

*上述から 日本人は,年齢,教育,職種による スキル差が小さく,かつ高い平均点が明確で,総体的優秀さが確認できる。

(*印は 管理者注/見解)

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