‘English Proficiency Index’による国別英語力ランキング
‘EF English Proficiency Index (EF EPI)’「英語習熟度指標」という,成人の英語力による国別(当然,英語が母国語ではない国)ランキング報告があります。
この報告は,世界的な英語教育会社 ‘EF Education First’によってなされ,200万人を超えるテスト受験者の結果によって 2011年に第一報が発行されました。
ヨーロッパの国(特に北の方)の一般市民の英語力の高さは,実体験(ノールウェー,オランダ,ドイツ,オーストリアなど)やTVの旅番組で認識していますが,それらの国の評価は? 日本は?
2015年11月に発行された,最新版(第5版)を見ました。
第5版の ‘Methodology’として,次のように示しています。
「EF EPI 第5版は,2014年に実施された 900,000人のテスト受験者のデータに基づいて計算された。テスト受験者は自主選択で,年齢統計などの情報は含まれてない。
68ヶ国と2つの地域の指標が,第5版には示されている。1つの国の指標を求めるためには少なくとも 400人/国のテスト結果が必要。」
70ヶ国(地域)のランキングを下に示します。
各地域ごとの国の Score をRanking順に示します。
【Europe】
【East Asia】
【West Asia】
【Midle West Asia & North Africa】
【Latin America】
日本は Score:53.57 で 30位です。
test に 英会話能力が含まれているか否か不明ですが,思ったより 日本の score も ranking もいい成績です。
しかし,日本が,その先進度合からすると 他国と不釣合いに score も ranking も低いとの評価は免れません。
この状況は,日本では 明治以降,ほぼ全ての学問(特に大学以上)が 母国語で学べる環境にあり,高等学問を修めるために まず英語に習熟することが不要な国であることが一因と考えられます。
江戸時代末期から,西洋の言語,学問を,日本に存在しない物,概念などは造語することにより日本語に翻訳し,著す伝統を作った先達の功績と影響を現在も感じます。
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