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2016年10月28日 (金)

中国と日本の敵対度は?

2016年9月13日付けで,‘Pew Research Center’が ‘Hostile Neighbors: China vs. Japan’(敵対する隣国:中国 対 日本)と 題する報告を発表しました。

この報告から いくつかの結果をピックアップし,拙訳転載します。

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Japanchina中国と日本,2つの東アジア人国家は,大きな衝突と紛争とによって区切られた何世紀かの関係がある。最近,北京と東京は,日本人から尖閣,中国人から釣魚島と呼ばれる東シナ海の無人の島の領有権をめぐって対立状態にある。

今日,日本人の11% だけが 中国に好意的な意見を示す一方,中国人の14%は,日本にポジティブな見方をしている。
両国とも,相手国にポジティブな見方をする割合は,2006年以来減少している。

Each_other

オーストラリアは中国と日本,何れの国とも強い経済のつながりを持っている。中国がオーストラリアの輸出の34%を占めている一方,日本はオーストラリアの2番目に大きい輸出市場であり,オーストラリアの輸出の18%を占める。約8割(79%)のオーストラリア人が日本に好意的な意見を表明している。しかし,中国に対するポジティブな意見は 52% に過ぎない。

インド人も,中国より日本に対してポジティブである。インド人の多数(44%)が日本に好意的であり,ネガティブな見方をするインド人はずっと少ない(22%)。一方,中国に対しては ポジティブ(31%) より ネガティブ(36%)な見方が多い。

調査は 2016年4月6日から5月29日に,中国,日本,オーストラリア,インドの4ヶ国,7,618人に対して行われた。

Japan_apoligize

約半分の日本人は,1930年代と1940年代の日本軍の行為に対して十分に謝罪したと言っている。この意見は2006年以来,13ポイント多くなっている。
中国人は この問題をまったく違ったふうに見ている。中国人はわずか 10% しか,日本が十分に謝ったと信じていない。そして,日本と中国の考えの違いは,過去10年の間に 37ポイントから43ポイントまで増加した。

国内の共有された歴史認識の違いのみならず,日中関係の未来の予想もまた主としてネガティブである。日本人の10人中8人,中国人の10人中6人が,中国とその隣国間の領土紛争が,軍事衝突をもたらすことを懸念している。

Dpj_and_ldp中国への日本の見方は支持政党により特徴づけられる。保守的な自由民主党(LDP:Liberal Democratic Party)のサポーターは,民進党(DPJ:Democratic Party)のサポーターより中国に批判的である。与党・自由民主党に共感する日本人のまるまる46%は,中国に非常に批判的な考えを持っており,野党・民進党を支持する人では 30%が批判的であるにすぎない。

特に 自民党支持者は 民進党支持者より 韓国に対しても批判的である。

さらに,1930年代と1940年代の日本の軍事活動に対しては,自由民主党サポーターの59%,民進党サポーターの47%が十分に謝罪しているとしている。
更に,日本に謝罪の必要がないとするのは 自由民主党サポーターの22% に対して,民進党サポーターは 12% である。

Neibour_view

中国に対して好感を示す日本人は,現在は 11% であるが,過去 10年の平均では 18% だった。

中国への日本人の敵意は,世代によって多少変わる。より年上の日本人-50代より上の世代-は,特に,中国を不快に思う (非常に不快が 48%)。18歳から34歳までの日本人の中国へのネガティブさは それほど強烈ではない(非常に不快は32%)。

中国人は日本に対して 尊敬の念を,日本と同様に,ほとんど抱かない。過去10年の入手可能なデータの平均と並んで,現在も 日本に好意的な人は14% しかいない。

日本人の半分以上(54%)は,インドに対して好意的な見方をしているが,2006年の65% より減っている。

対照的に,日本人の27% のみが 韓国に対して好意的見方を示している。日本の韓国植民地支配の遺産が両国関係の問題であり続けている。
韓国は 近年,日本に対して 第二次世界大戦中,性の労働者だった 「慰安婦」への責任を認めるように迫っていた。
これが,日本人の韓国への好意的見方が 2006年の 56% の約半分になったことの原因とも言える。

対照的に,中国人の 55%が 韓国へ好意的見方をしているが,2006年の 63% からは減っている。

中国人はインドに対しては好意的見方は少なく,26% のみがインドに対して好意的見方をしている。インドと中国は半世紀以上,多くの領土問題で争っており,この10年間,中国人のインドでの好意的見方は 2006年の 33%から下落している。

Quater_of_japanese_apologize第二次世界大戦とそれ以前の中国における日本の活動に対する日本の補償は,日中関係の摩擦の進行中の原点である。日本人は,それらの謝罪を十分示したと信じてる一方,中国人は それに同意してない。

日本人の間では,53%が,1930年代と1940年代の 日本の軍隊による行動について 十分に謝罪したと言っており,この考えは 2006年の40%から増えている。その間,日本の大衆で日本が十分に謝罪してないと信じる人は44% から 23% に,21ポイント減っている。特に,6人に1人(17%)の日本人は もはや如何なる謝罪も必要ではないと言っている。

日中間の摩擦は歴史の問題だけではない。東アジアでは,北京と東京が互いの領有権を主張している東シナ海の尖閣諸島の論争などで緊張し続けている。

Concern_in_territory

10人中8人の日本人が 非常に(45%),多少(35%)の割合で,中国と近隣諸国の間の領土紛争が軍事衝突をもたらすかもしれないことを心配している。19%は全く心配してない,あるいは 心配していない。特に,50歳代以上の42%の人は非常に心配しているが,18歳から34歳までの日本人は28% しか同様の心配をしてない。

中国人はあまり心配していない。概略 10人中6人,非常に関心があり(18%),多少心配している人が41%である。特に,潜在的な衝突の可能性についての日本人の間の大きな懸念は,中国人の約2倍である。

もちろん,中国とその近隣諸国間の領土紛争は,日本など多くの国を含んでいる。
2015年のピュー・リサーチセンター調査において,中国の南シナ海での領土主張に迷惑している国ーフィリピン人の91%,およびベトナム人の83%が 軍事衝突への懸念を持っている。韓国でも,78%が中国の領土の野心を懸念している。

(部分転載了)
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結局のところ,日本にとって,さらにアジアにとって,否,世界にとっても,安定に対する最大の問題国は 「中国」 ということに落ち着きそうです。

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