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2016年11月 5日 (土)

「ユージュアル・サスペクツ」は 好きな映画ですが・・・ 。

映画 「ユージュアル・サスペクツ」(‘The Usual Suspects’,1995,日本公開:1996)が,10月31日 NHK BSプレミアで放映されていたので 久し振りに観ました。
題名の ‘usual’をどのような意味で使って 「容疑者」を形容しているのか,「いつもの」,「普通の」,「よくある」,「常連の」,「なじみの」,・・・ 分りません。
本作は アカデミー脚本賞と 助演男優賞(ケヴィン・スペイシー)を受賞しています。

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映画の紹介としては,日本語では 「サスペンス映画」とシンプルですが,英語では ‘neo-noir mystery crime thriller film’(ネオ・ノワール/ミステリー/クライム/スリラー映画)と盛り沢山の形容詞で修飾されます。
ここで 「ネオ・ノアール」とは ー
「フィルム・ノワール (film noir)は1940年代前半から1950年代後半にかけて アメリカで製作された虚無的・悲観的・退廃的な指向性を持つ犯罪映画を指した総称。回想を好んで用いる傾向あり。」が まずあって,1980年代以降に復活した,その雰囲気を持つ映画を 「ネオ・ノワール」 と言うようです。(‘noir’:【仏】 黒)

この映画を初めて観たのが いつ,どこでか,20年前の確かな記憶がありません。
ケヴィン・スペイシーは まだそれほど有名ではなかったし,強く惹かれるようなタイトルではないので 映画館に足を運んだとは思えません。とすると,この頃 サンクトペテルブルクに3回出張したことがあったので,この時の機内で観た可能性が最も高いと思われます。季節が真冬だったので,寒く暗いヨーロッパと この映画の雰囲気が重なって記憶に残っているのかも知れません。

映画は回想が多くて ストーリーは複雑,かつ難解でしたが,‘neo-noir’の言葉を知らずして,その雰囲気は記憶に残るものでした。

映画は,ロス・アンジェルス,サン・ペドロ港に停泊していた貨物船で起こった虐殺(死者:27名)と火災で生き残った,二人のうちの一人,‘ケチな’詐欺師 (small-time con man),ケヴィン・スペイシー演じるロジャー・「ヴァーバル」(喋り過ぎる)・キント (Roger “Verbal” Kint)の取り調べの供述を辿って進行します。
すなわち 事件を描く映像はキントの話に基づくものであり,真実かどうかは全く分りません。
尋問で キントは,彼と共犯者が船に麻薬を奪いに行った経緯,およびそのミッションを メンバーの弱みと親族の人質で脅迫して命じた,カイザー・ソゼ(Keyser Söze)として知られている実在か否か不明のミステリアスなボスについての入り組んだ話を,関税局捜査官クイヤンにします。
映画は フラッシュバック とナレーションによって,キントの話を更に複雑にします。

下は,キントが 関税局捜査官クイヤンに カイザー・ソゼについて語るシーンです。
アカデミー助演男優賞を獲った ケヴィン・スペイシーの語り口に味があります。

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He's supposed to be Turkish.
Some say his father was German.

Nobody ever believed he was real.
Nobody ever knew him or saw anybody that worked directly for him,

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but to hear Kobayashi tell it, anybody could've worked for him. You never knew.
That was his power.

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The greatest trick the devil ever pulled was convincing the world he didn't exist.

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Well, I believe in God.
And the only thing that scares me is Keyser Söze.

今回 録画して,2日間に亘って観て,ほぼ全ストーリーがやっと理解できました。

(蛇足)
映画の中で聞いた,何故か忘れられない,意味のない言葉に,この映画の 「カイザー・ソゼ(Keyser Söze)」と並んで,「ロロ・トマシ(Rollo Tomasi)」があります。

「ロロ・トマシ」は 「ユージュアル・サスペクツ」の2年後の映画,やはり ケヴィン・スペイシーが出演した 「L.A.コンフィデンシャル」(‘L.A.Confidential’,1997,日本公開:1998)に出てきます。
英国生まれ,オーストラリア育ち,この作品がハリウッド・デビューのガイ・ピアース(‘Guy Pearce1967~ )演じる 正義感溢れる エド・エクスリー刑事が幼い頃,ロス市警の敏腕刑事だった父親を殺した未逮捕犯人を 「ロロ・トマシ」と呼んでいて,この言葉が映画の中での事件を解決する糸口になります。

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