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2017年3月24日 (金)

「タモリ倶楽部」に 機械式計算機が出た。

広島で,4ヶ月遅れで放送される「タモリ倶楽部」で 3月12日,懐かしい計算機を見ました。

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Img_1851題して 「世界異種計算機戦/インド人軍団 vs ヴィンテージ計算機」,聞いただけで,わくわくするタイトルです。

対戦会場は 「計算機の殿堂/東京理科大学近代科学資料館」です。

どのくらいの計算機種類,台数が所蔵されているかの説明は 番組の主旨からありませんでしたが,計算対決よりも 私としては そちらの方に興味がありました。
(ホームページで概要は確認可能。「日本一の計算機コレクションを誇る。」とある。)

ただ,今回 使用された 懐かしの 「タイガー計算機」の陳列棚は写されました。

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学生時代 使っていたのは(学科保有を一人一台貸出)下段のプラスティック製でしたが,中段左の黒い金属製は ほとんど使ったことはなかったとはいえ,1970年前後の学生時代,大学には存在していて,そのクールさから 1台 ほしいものでした。

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電卓が一般的になるまでの1970年初頭まで,大型計算機で計算するほどでもない計算,かつ,計算尺で「アタリ」を付けるのではなく,算盤はちょっとと思われる,正確な値が必要な 四則計算は,この機械式 「タイガー計算機」が使われていました。

私は 残念ながら 計算尺も算盤も不得手で,工業高校出身者や ベテラン設計者は計算尺を使いこなし,小型の計算尺を上着のポケットに入れていて,会議などで ちょっとした計算が必要になると 取り出して計算してくれる人がいて 新入社員の頃は憧れたものでしたが,入社2年目(1973年)に おそらく給料の1/3~1/4 くらいの値段だったパナソニックの関数電卓を買いました。表示が液晶ではなく,光電管だったので電池の消耗が早く,困りました。又,演算機能に問題があって 四捨五入の設定なしに,3乗根の計算をすると表示部の点滅が止まらなくなりました。(3乗根の計算をすることは あまりありませんでしたが・・・ )
いずれにせよ,電卓が一般化して 「タイガー計算機」は役目を終えました。
同様に 「三角関数表」と 「対数表」も姿を消しました。

番組では この 「タイガー計算機」の使用方法の簡単な説明がありました。

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Img_1859掛け算の場合,上部に数値をセットし,その値に掛ける数値分ハンドルを回転させます。
×3’なら 3回,廻します。
「‘×234’なら 234回 廻す?」という質問があって,資料館の学芸員が 「それぞれの桁をずらして 2回,3回,4回で いいです。」と説明します。(要するに,A×234=A×(200+30+4)= A×200+A×30+A×4 です。)

では×999’は 桁をずらしながら 9回,9回,9回 の計27回 廻すのかというと そうではなく,千の桁で 1回廻して,一の桁に戻して 逆方向に 1回廻す,計2回で済みます(A×999=A×(1000ー1)),という説明はありませんでした。
すなわち 内部の歯車機構で,設定した数値をハンドルの正回転数分足し合わせ,ハンドルの逆回転分は差し引くしくみです。
これを 素早くやるためには 左手で桁送りレバーを持ち,右手でハンドルを持って行います。

御田重宝著 「戦艦『大和』の建造」に 次の文章があります。
「・・・ 基本計画の仕事は,計算機との闘いと言っていい。昼となく夜となく計算しては線を引き,線を引いては計算機のハンドルを回した。チン,チンとなる手動式計算機の音が,室中に響き渡った。・・・ 」

ここで使われている手動計算機が「タイガー計算機」であり,「チン」という音は ハンドルを逆回転させて割る数がなくなったときに鳴る音です。

この番組で 初めて見る機械式 「クルタ計算機」も登場しました。

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理屈は「タイガー計算機」と同じでしょうが,携帯に便利な形状と大きさで 回転ハンドルが上部に付いており,桁設定は回転リングで行うようです。
設計者の 「クルト・ヘルツシュタルク」(‘Curt Herzstark’,1902 ~ 1988)は,ウィーン生まれのユダヤ系オーストリア人で,第二次世界大戦中,ナチスの収容所に入れられ, ‘intelligence-slave’としての扱いを受けながら,戦前すでに設計を終えていた計算機の組立図を描くように強制されたそうです。

番組本旨のインド人軍団との対決結果については省略します。

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