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2017年4月 9日 (日)

WEFによる 「旅行・観光競争力」 ランキング 2017

「世界経済フォーラム(WEF:World Economic Forum)」が 136ヶ国を対象に「観光競争力」を評価した ‘The Travel & Tourism Competitiveness Report 2017’ を 4月5日に発表しました。日本が今まで最高の 4位だったことに驚きました。

Front_pageその前書き(拙訳御免)に 次のように書いています。

「世界経済フォーラムは,過去11年間,世界136ヶ国の旅行・観光旅行の競争力の詳細な分析を行うリーダーとなっている。
旅行・観光旅行競争力インデックス(TTCITravel & Tourism Competitiveness Index)は,「旅行・観光旅行部門の持続可能な開発を可能とし,ひいては 国の開発と競争力に寄与する要素と政策」を測定する。旅行・観光旅行競争力インデックスによって,すべての出資者は,各国の観光業の競争力を改善するために共に動くことができる。
より継続的で包括的未来への道を開くこの版のテーマは,多くを依存する自然環境と地域社会を保護しながら,不確かな安全環境における産業の持続的成長を保証することに,より強い焦点をあてている。」

TTCI (旅行・観光競争力インデックス)は 4つのサブインデックスに分けられる14の Pillarによって評価しています。(下図参照)

Frame_work
Ranking右表に TTCIに基づく 30位までのランキングを,Index Score と前回(2015年)からの ランキング変化と共に示しています。

日本は 右表に示すとおり 前回の9位から5位上がって 4位です。
因みに 日本の過去の順位は 2008年:23位,2009年:25位,2011年:22位,2013年:14位,2015年:9位 と 年々 順位が上がっています。

日本より 上位の国は 「スペイン」,「フランス」,「ドイツ」で,前回と同じ,前回 日本より上位だった 「米国」,「英国」,「スイス」,「オーストラリア」,「イタリア」を 抜いていますが,感覚的には やや日本に対する過大評価ではないのかとも思います。

東アジアで30位以内の国は 香港(11位),シンガポール(13位),中国(15位),韓国(19位),マレーシア(26位),台湾(30位)です。

Most_improved_countries左表は 前回(2015年)からの TTCI スコアの上昇率が大きい国の 「今回のランク」,「前回からの上昇率(%)」,「前回からの上昇ランク」 を上位15ヶ国の上昇率が大きい順に示しています。

日本が 上昇率:6.18% でトップ,ランクで5位 上がっています。
但し,日本のTTCIは 前回:4.94,今回:5.26 なのでー

(5.26ー4.94)/4.94*100=6.48(%)となり,上記 6.18% と一致しません。 理由は分りません。

上表中にある日本を除く東アジアの国は 韓国とベトナムで,前回からのランクアップは 韓国: 29位 → 19位=10位,ベトナム:75位 → 67位=8位 です。

下図は 日本の ‘Performance Overview’で,14のPillar の スコア(Max.7)をグラフで,ランクを数値で示しています。

Performance_overview
14のPillar の 30位までのランキング・リストを次に示します。

01business_enbironment02safety_security03health_hygiene

04human_resources_labour_market05ict_readiness06prioritization_travel_tourism

07international_openness08price_competitiveness09environmental_sustainability

10air_trans_infra11_ground_port_infra12_tourist_service_infra

 

13_natural_resources14_cultural_resources_business_trav

これらのうち,日本が30位に入ってないPillar,すなわち 日本のランキング向上させるのにネックとなるのは次の 2 Pillar です。

B) T&T Policy and Enabling Condition,composed of four pillars (旅行・観光に関する政策と可能にする諸条件):
   8. Price Competitiveness (価格競争力) 94位(← 前回 119位)
   9. Environmental Susutainability (環境持続可能性) 45位(← 前回 53位)

これら 2 Pillar の細項目(Sub-Pillar)の 「ランキング/136ヶ国」と 「スコア or 値」は次のとおりです。

08_subpillar
・空港税・コスト : 46位
・ホテル代 : 72位
・購買力平価 : 116位
・ガソリン代 : 58位

09_subpillar
(30位内 省略)
PM2.5 : 93位
・環境条約批准 : 31位
・取水率低さ : 78位
・絶滅危惧種の割合 : 129位
・排水処理 : 36位
・排他的経済水域での漁獲密度 : 71位

日本に関する 報告書での総評(拙訳御免)は次の通りです。

*************************************

日本は 世界ランクを5段階上がり 4位となって,アジア太平洋地域でトップになった。
世界の旅行者は,そのユニークな文化的な資源と ビジネス旅行(4番目)のために日本を訪問し続ける。日本は,シームレスな国内連絡と情報/オンライン・サービスへのアクセスを保証し,何れも世界10位の最高に進歩した地上交通インフラシステムと ICTネットワークを誇っている。

航空便の接続も 充分発達し(18番目),高品質なサービス(24番目)を提供する。さらに,厳しいビザ交付方針(112番目)があるが,日本は 全体的には,T&T活動 -相対的に貿易と投資協定(35番目)を持つーに対して開放している。さらに,日本は 予算の約4.5%を 観光関連部門の活動に投資し,効果的なマーケティング・キャンペーン(27番目)を行っている。

日本は,又,燃料価格と航空券税を相当に減額し,より価格競争力を高める( 25位上がって 94番目)ように努めている。価格競争力の改善は,文化と自然資源の推進と伴って,日本全体のパフォーマンス向上の主要な原動力となった。

それでも,環境の持続性は,日本が まだよりよい結果を達成する必要がある部分として残っている。高いPM排出(93番目),魚の乱獲(129番目),絶滅生物増加(71番目)は,観光旅行と国の持続可能性のための懸念である。

*************************************

(補足)
最近(4月2週目から),弊ブログ 2017年2月4日に登録した 「WEFによる『旅行・観光競争力』 ランキング」(2015年版)へのアクセスが突然 増えました。調べると,4月5日に 2017年版がリリースされており,これが何かで報道されたと考えられます。
折角のアクセスで古新聞が出てきては申し訳ないので 2017年版を紹介することにしました。

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