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2017年5月19日 (金)

「拷問禁止委員会」とはー

「国連の人権条約に基づく 『拷問禁止委員会』 が従軍慰安婦問題を巡る日韓合意を 『被害者への補償や名誉回復,再発防止策が十分とはいえない』と指摘,見直しを韓国側に勧告したことに,日本政府が困惑している。勧告に法的拘束力はなく 「国連で高い評価を得ている」(菅義偉官房長官)として,あくまで韓国に合意の順守を求めていく考えだ。文在寅 新政権が合意見直しの根拠とする可能性もあるとみて影響を注視している。」との報道がありました。

独立した二国間で,最終的 かつ不可逆的の注釈付きでなされた合意に対して見直しを勧告するとは,慰安婦に関する事実を,何の情報で,どれほど正しく知っており,どれほどの重い覚悟をもってしたのかと 勧告の原文を読むことを試みましたが,探せませんでした。

それではと,せめて 「拷問禁止委員会」の素性を確認しました。

「拷問禁止委員会」(‘Committee against Torture (CAT)’)は 「国連人権高等弁務官事務所」(‘Office of the United Nations High Commissioner for Human Rights(OHCHR)’)に属するようで,OHCHRのホームページにあります。

その中で 次のように説明しています。
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The Committee Against Torture (CAT) is the body of 10 independent experts that monitors implementation of the Convention against Torture and Other Cruel, Inhuman or Degrading Treatment or Punishment by its State parties.

「拷問禁止委員会(CAT)」は,「拷問及び他の残虐な,非人道的な 又は品位を傷つける取り扱い又は刑罰に関する条約」(略称:拷問等禁止条約)の締約国による実行を監視する10人の独立した専門家からなる組織である。

All States parties are obliged to submit regular reports to the Committee on how the rights are being implemented. States must report initially one year after acceding to the Convention and then every four years. The Committee examines each report and addresses its concerns and recommendations to the State party in the form of “concluding observations”.

すべての締約国は,権利がどのように実行されているかについて,定期報告を委員会に提出しなければならない。
各国は,条約に加盟した1年後に最初の報告を,その後は 4年おきに報告しなければならない。
委員会は各々の報告を検証し,「総括所見」の形で,懸念と勧告を締約国に申し入れる。

In addition to the reporting procedure, the Convention establishes three other mechanisms through which the Committee performs its monitoring functions: the Committee may also, under certain circumstances, consider individual complaints or communications from individuals claiming that their rights under the Convention have been violated, undertake inquiries, and consider inter-state complaints.

報告プロセスに加えて,条約は,委員会が監視機能として実施する次の三つのメカニズムを確立している: 特定の状況の下で,委員会は,条約の下で権利が侵害されたと主張する個人からの個々の不満や情報も考慮し,質問も行い,国家間の不満も考慮する。

As of 2015, the Committee holds three four-week sessions per year in April-May, July-August and November-December.

2015年には,委員会は 4月ー5月,7月ー8月,11月ー12月に,年間3回の 4週間 会議を開催した。

The Committee also publishes its interpretation of the content of the provisions of the Convention, known as general comments on thematic issues.

委員会は又,主題の問題についての一般的なコメントとして知られている規定の内容の解釈も発行する。

(転載了)
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現在の10人の委員は次のとおりです。

Membership
気になることー

✓上記委員は,誰が,何の条件で,どのようにして選出して,誰が承認しているのか?
    彼等の本件に関する知識等は不明です。
  (どこかに示しているのでしょうが,探せません。)
✓70年前の,「拷問等禁止条約」発効前のケースが この委員会が取り扱うべき,あるいは口を挟む対象となりうるのか? その定義からすると越権のように思えます。
✓各委員の,もしくは委員会の,本ケース(慰安婦問題)に関する知見は何に基づいており,どのような共通認識を持っているのか?

本件への公正さ,公平さ,事実の認識等に関して 全面的な信頼を持つには不安な委員会と感じます。

5月18日,日本政府はこの勧告に対する反論を提出する方針を決めたようで,彼らの勧告が事実誤認(慰安婦を「第2次大戦中の性奴隷制度の犠牲者」と決めつけなど)に基づくものと断定して,合意の妥当性を示すようです。
「国連」や「人権」の名を傘に あやふやな根拠で 何を言ってもいいというものではありません。

慰安婦を 「軍隊性奴隷制(military sexual slavery)」と明記し,多くの事実誤認や歪曲で,世界に誤解を広め,現在もその後遺症がある,1996年のクマラスワミ報告書の例もあります。
(ラディカ・クマラスワミ(Radhika Coomaraswamy):国連人権委員会に任命された特別報告者)
反人権国家と言われっぱなしは困ります。反論が必須です。

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