「こそあど言葉」?
先日 TVのクイズ番組で 「こそあど言葉」という言葉を初めて聞きました。
小学校で習うそうです。
番組内では 代名詞 「これ」,「それ」,「あれ」,「どれ」を表わす言葉のようでしたが,「こそあど」の定義をみるとー
「現代語の,代名詞・形容動詞・副詞・連体詞の中で,指し示す働きをもつ語をまとめた呼び方。『これ・それ・あれ・どれ』(代名詞),『こんな・そんな・あんな・どんな』(形容動詞),『こう・そう・ああ・どう』(副詞),『この・その・あの・どの』(連体詞)などが,それぞれ,コ系(近称)・ソ系(中称)・ア系(遠称)・ド系(不定称)の指示系列に整理される事実をいう。」とありました。
浅学にして 「こそあど」も聞いたことがありませんでした。
なにやら,会社の新入社員教育で言いそうな,頭の文字をつなげた 「ほう・れん・そう」に近いものがあって 口にするのが恥ずかしい類の言葉です。
50年以上前に義務教育を終えた者として,昔と違って教えられていると 今まで気がついたものを挙げるとー
〇帯分数の読み方
1 2/3 : 「1か3分の2」を 「1と3分の2」と言うようです。(昭和40年代から?)
それでも,フェデリコ・フェリーニ監督の 「8 1/2」(1963)は 「はっか にぶんのいち」であって 「はちと にぶんのいち」と言う人はいないでしょう。
〇 面と面の交線 : 稜 → 辺
辺とは 多角形の内外の領域を区別する図形要素で,多角形の隣り合う2つの頂点を結んだ線分であって(2次元),面と面の交線(3次元)の稜とは異なるものと思っていましたが,かつての「辺」も,かつての 「稜」も「辺」になっているようです。
〇 目標,目的 → めあて ?
何のことやら?小学校のみで使われ,中学校では使わないようです。
〇 二次方程式の根 → 解
「二次方程式の根の公式」が 「二次方程式の解の公式」となっているようです。
厳密に数学的には 「根」 と 「解」の定義は異なると思えるので さてどちらが適当でしょうか。
〇二乗:じじょう → にじょう
1960年代,「じじょう」と習いましたが,強く意識しないまま 「にじょう」を いつからか耳にするようになりました。自分では 「にじょう」とは言いません。
〇士農工商 → (消滅)。
このような身分制度は存在してなかったという説が有力となって教えられなくなっているようです。「工」という概念もなかったようで,武士がトップで その他は同レベルだったらしい。
これに伴い,一種の差別語であろう高校の序列 「普工商農」 or 「普商工農」も言わなくなった?
〇(学校教育とは関係ありませんがー) 泣く → 号泣
どのような意味で「号泣」を使っているのか理解に苦しみます。
菊川怜さんの結婚を伝えるTVでの
「朝の番組で 自身で結婚を報告して 号泣しました。」に驚きました。
その番組を観ていましたが,眼に涙を浮かべただけでした。
如何なる泣き声も出してないのに,どうして「号泣」 になるのか知りたいものです。
「号」は ‘大声をあげる,叫ぶ’の意味です。
普通に泣くのでさえ号泣ではありません。
演技,嘘泣きを含めて 最近(この10年?)見た唯一の号泣は
TVで何度も放映された,元兵庫県県会議員・野々村竜太郎の記者会見でしか記憶にありません。
彼が,ひとつ 役に立ったのは 「号泣」の例として使えることでしょうか。
| 固定リンク | 0
「言葉」カテゴリの記事
- 英語 “Tank”(戦車)の語源は? 英語圏外では?(2023.01.23)
- 犯人に敬語を使う人が多いのは 何故か?(2023.01.18)
- “garage”(ガレージ)の発音で 属する社会階級がわかる。(2023.01.28)
コメント
【爆笑】も、ひとりでできてしまう時代になってきましたね。
投稿: yoko | 2017年5月 4日 (木) 08時21分