「言葉遣い」でわかること。
広島カープのリーグ優勝が決定した後,広島テレビの特別番組で 池谷公二郎さん(1952~ )が,入団して2年間の一軍試合で 4勝しかしてなかったのが,今シーズン 15勝を挙げた薮田和樹投手(1992~ )にインタビューしていました。
このインタビューで感心したのは 池谷さんの言葉遣いでした。
広島カープの大先輩で,20勝をあげたことがあり,最優秀投手賞,沢村賞をとっている,かつての大投手が,40歳年下で,自分の子供より若い,後輩の薮田投手に対して,先輩風を吹かせることもなく, 終始 丁寧語で話していました。
同時期に,同球団でプレイしたことがある先輩だったらどうなったか分りませんが,年齢に拘らず 初対面の(かどうかは分りませんが),社会人として対等な相手としての言葉遣いに感心しました。
同じようなシテュエーションで,若い選手に対して横柄な言葉遣いをする元選手を当たり前のようにTVで見る中で,品性を感じました。
池谷さんは広島テレビの夕方の番組に準レギュラーで出演しています。
初対面の社会人であれば年齢に拘らず,それなりの言葉遣いが適当で,単に年上というだけで 言葉を崩す人は 品性,教養などに問題があることを暴露することになります。
昔,20歳代後半の頃,よく通ったバーで 偶々 近くの席に座った50歳代と思われるスーツの初対面の男に話し掛けられたことがありました。
「君は ・・・ 」 で始まった,スーツにタイをした初対面の私に対する言葉遣いは,まともな社会人のそれとは思われませんでした。
話しているうちに,その横柄な言葉遣いに 徐々に 腹が立ってきて,途中で 彼に質問しました。
「ところで,あなたは教員ではありませんか?」
「そう。どうしてわかったの?」
話の内容などから ハイブローな雰囲気を感じたわけでは決してありません。
単に,彼の言葉遣いから,生徒に対する言葉遣いを感じて,そう思っただけですが,間違いなく中学の教員でした。
子供ばかり相手にしていて,社会人としての訓練が足りず,校外でもそれを引きずって相手を誤った言葉遣いをするのは,本人の教養と理性と品性によるところが大きいのでしょうが,これを避けることは相当 難しいようです。
ヒントは与えましたが,彼が,何故 職業を見破られたかを察することができれば,少しは成長できたのでしょうが ・・・ 。
| 固定リンク
「言葉」カテゴリの記事
- 珍しく聞いた「投げられる」(2022.05.16)
- 「他人事」は「人ごと」か?(2022.05.04)
コメント