« “Coffee Carafe with Stainless Steel Filter” | トップページ | 九州産と北海道産の土産,2種。 »

2017年11月19日 (日)

「サック・スーツ」 は生き残れるか?

10月25日に 「Brooks Brothers に,もはや “3-Button Sack” タイプはないのか?」 と書きましたが,Brooks Brothers の製品に対して,4年前(2013年),‘ivy-style.com’というサイトに ‘Can The Sack Suit Survive? ’というタイトルの記事がありました。

(*“the sack suit” : defined as being a 3-to-2 (3 buttons with the top button “rolled” back to reveal ) jacket without darts and a single vent.)

翻訳して転載します。
*************************************

ブルックス・ブラザーズ関連の投稿が最近無くなってきており (もし,それだけなら J. Press に移るだけだが ・・・),そこで,この投稿で,過去数週間にあった コメントの 活気ある議論からいくつかの,より理論的な見解(theoretical notions)を述べたい。

Japansackまず,“sack” という言葉を検索した時の ブルックスのウェブサイトによる結果を見ると,ほとんどが,最新の 縮んだ(shrunken)ケンブリッジ・モデルでばかりである。一方,右写真のジャケットは,ブルックスの日本のウェブサイトのものである。これは理想的な見本(platonic ideal)ではないかもしれないが,魅力的かつ怖いくらいに,多くのポイントを提示している。

最初に気が付くのは,皮肉なし(unironic)に, ファッション性のないデザインのプレゼンテーションである。クラシックなプロポーションを継承したジャケットは,22歳のモデルでは似合わず,斬新な(weird)アイテムとは組合わせられない。

伝統的で,流行に捕らわれない,ダーツの無いジャケット(undarted jackets)が多く見つけられる ブルックス・ブラザーズの日本のウェブサイトを,「オックスフォード・ボタンダウン」派ブロガーおよびコメント・リーバー(comment-leaver)は,最近,深くのめり込んでいる。

これは何を意味しているか? 例えば,子供に地球が丸く,フラットではないと説明するとしても,子供は地球の反対側では どうして人が逆さまにならないのか理解できないことが分っている。日本は地球の反対側にあるが,明らかに そこでは 物の上下関係が正しく(rightside-up),ここ米国では 全てが逆さま(upside-down)である。

すなわち(to wit),典型的アメリカの洋服店から提供されたクラシックなアメリカン・スタイルは,ここアメリカよりも 日本で(そして中国製に) 明らかに見つけ易い。
実際,ブルックスで育った年長者たちが 感激して涙するのを見ることができるくらいである。

次の見解は,ブルックスの 新しい ‘Own Make’ コレクションに関する我々の記事に見ることができ,それは セールスマンが私の友人に 「進んだファッション」(fashion forward)だと告げたことは,全く適切な説明だった。

そう,既に世界が 逆さまではないならば,今や,裏返し(inside-out)である。100年間続いた保守的服装の典型(epitome)である,ブルックス・ブラザーズの ‘sack suit’は,これまでに右に行き、それはまわりに包まれて左に移る。釣り合いを変更することによって,反動として前衛的になった。

私は服飾史家(fashion historian) ジェイムズ・レイヴァー(James Laver,1899~1975)による有名な年表(レイヴァーの法則)を思い出す:

Fashion_table
この表から,どのように基本コンセプトが,‘Cambridge’,‘Black Fleece’,‘Own Make sack jacket’に当てはまるかが分る。右の列(急速に変化している女性の流行を参照する)の年数を忘れれば,‘sack jacket’は 伝統的なブルックスの顧客(もしくは少なくとも アイヴィー・スタイルのコメント・リーバー)の目には,単に釣り合いを変更することにより 「野暮ったい」から 「恥知らず」に移る。

Bflook_fk今週,私の頭の中で上下した最終的なポイントは,“Own Make blazer” が最近は 女性のブレザーのように描写されているという 洞察力あるコメントである。トム・ブラウンが,縮んだスーツでうまくやって以来,誰もが ピー・ウィー・ハーマンとか 小公子(Little Lord Fauntelroy)について皮肉を言わなくなった。

実のところ,このスーツはあなたを小さい少年のように見せることはなく,むしろ成長した女性のように見せる。絞ったウエスト,テーパーしたパンツ,およびポケット角度で,この男が ほとんど妊娠可能な(child-bearing) ヒップを持っているようにさえ見える:

彼を見れば見るほど,より中性的に(androgynous)見える。それは,人が不妊になり,人間の再生が政府研究所でなされるSF映画 「ガタカ(Gattaca)」での衣装に よく似ている。

他の文化と時代での男性の服装に比べて,“sack suit” は 第2次性徴的な特徴を隠す。古代の大理石の男性トルソーを思い起こさせるような肩を広げて,ウエストを細くすることを追求してない。しかし,新しい流行の  “sack suit” は,第2次性徴を強調する-だが,誤った性として!

Mcqueenblazer1965ここに,男性的で典型的な男(poster-boy) スティーブ・マックイーンが着た “sack jacket”がある。そう,これは全身を写したショットではないが,ポイントは分ると思う。

我々が暮らしている,この逆さまで,裏返しの世界で,上述のグレイ・スーツを着た青年(ephebe)が,「ナチュラル・ショルダー」 で「絞らないウェスト・ライン」の,静かで控えめなマックィーンのように見えると,洋服屋が考えているとは信じがたい、。

終りに,私が指摘した 「ウィング/とり外し襟」(wing and detachable collars)についての別のコメントは 消え去るファッションに選ばれた。ブルックス・ブラザーズは,歪曲(distortion) と 皮肉(irony)によって ファッション目的にかなうのに 最も用いられるものとして アイコニックな “sack suit” を遺産とみなしているように見え,その一方で,日本の保守的なビジネスマンに,まっすぐで 皮肉ではないバージョンを提供している。
いずれも,“sack suit” が絶滅により近づく徴候の第一歩である。
ー クリスチャン・チンズヴォールド(CHRISTIAN CHENSVOLD

(翻訳転載了)
*************************************

私が Brooks Brothers で買った最後の “sack type” はー
    ・スーツ(チャコール・グレイ,ヘリンボーン) : 2004年
    ・スポーツ・コート(コーデュロイ,キャメル) : 2007年
    ・ブレザー(Navy) : 2012年
でした。

これらの後,ブレザーを除くと “sack type” が Brooks Brothers では少なくなり,スーツ と スポーツ・コートは ‘KENT SHOP 青山’で  ‘Kent’モデルのパターンメイドで購入していました。 半世紀前,Brooks Brothers を手本に作り始めた “VAN Jacket” の ‘Kent’モデルは 本家が方針変更しても “sack type” として健在です。

現在,Brooks Brothers の日米のホームページを見ると ほとんど差はなく,“sack type” はブレザーを除くと見かけません。

sack type” が日本で流行したのが 1970年前後なので,“sack type” しか持ってない私は,「レイヴァーの法則」によれば  “amusing”(面白い)で “quaint”(趣のある)な格好になるようです。

|

« “Coffee Carafe with Stainless Steel Filter” | トップページ | 九州産と北海道産の土産,2種。 »

garments & others」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« “Coffee Carafe with Stainless Steel Filter” | トップページ | 九州産と北海道産の土産,2種。 »