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2018年4月19日 (木)

‘Big Mac Index,2018’ 世界の物価

The Economist’が 2018年1月に ‘The Big Mac index’を発表しています。

昔,海外旅行(出張)に行ったとき,現地の物価を感覚的に掴むために,世界のあらゆる国で売られている ‘Coca Cola’の値段を確認しましたが,ここでは ‘Big Mac’です。

Big Mac Index’を‘Interactive currency-comparison tool’(相互通貨比較ツール)としています。

ビッグマック指数とは,各国の物価水準を比較する購買力平価指数の一種で,マクドナルドのビッグマックの価格を基準として算出するためこう呼ばれています。

下記にレポートを翻訳転載します。

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通貨が「適正な」レベルにあるかどうかの身近なガイドとして,「ビッグマック・インデックス」は,1986年にエコノミスト誌によって考案された。
長い目で見れば,どんな2カ国ででも同じ商品やサービス(この場合,ハンバーガー)の価格が等しくなるように 為替レートが動くべきという概念,購買力平価(PPP)の理論に基づいている。
たとえば,2018年1月のアメリカでのビッグマックの平均価格は,5.28ドル(去年は 5.06ドル)であり,中国では,市場為替相場で わずか 3.17ドル(去年は2.83ドル)だった。
故に,「生の」ビッグマック・インデックスでは,「元」が 40%(去年は44%)過小評価されたことになる。

Burgernomics’は 通貨不均衡の正確な尺度を意図するものではなく,単に為替レート論をより理解し易くするものだった。
それでも,ビッグマック・インデックスは国際標準になり,いくつかの経済教科書と少なくとも20の学問的研究のテーマとして取り上げられた。
より真剣にファストフードを取り上げる人々に対して,我々はインデックスのグルメ・バージョンも計算した。

この修正されたインデックスは,貧困国は人件費が安いので,ハンバーガーの平均価格が安いのは当然とする批判に対応している。
PPPは,中国のように豊かになっていくような国が,長い目で見て 為替レートがどこに向かうべきか示しており,今日の均衡レートについて示すものではない。
価格と一人当たりGDPの関係は,通貨の現在の公正価値に対するよりよいガイドである場合がある。
修正されたインデックスは,48カ国(+ユーロ圏)に対するビッグマック価格と一人当りGDP間の「最適線」を使っている。
一人当りの収入を示す,各国毎の赤い線で予測される価格と,実際の価格の違いは,通貨過小/過大評価のほぼ絶対的な尺度を示す。

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Total_ranking右図は ‘Raw Index’です。

Big Mac’の各国の値段を 米国の値段($5.28)を基準に ±% で表示しています。

日本は $3.43\380)で, -35.0%  です。

トップは スイスで,$6.76, +28.1%,日本の2倍近くで高価です。

因みに
韓国 $4.12Won 4,400-22.1%
中国 $3.17Yuan 20.40-39.9%

韓国が 日本より高く,中国は日本と大して変わらないのに驚きました。
単に,円安の影響ではないでしょう。

Adjusted_ranking左図は ‘Adjusted Index’です。

各国の一人当たりGDP と‘Big Mac’値段から算定した各国の適正価格への乖離を評価しています。

米国を 0.0% で適正としています。

日本は -22.3% で安すぎるという評価です。

Big Mac’を食べたことがないので 軽率なことは言えませんが,日本は 他のハンバーガー店との競争が厳しく,無理した価格なのかも知れません。

トップは ブラジルで +61.0% で飛びぬけており,高価な食べ物のようです。

韓国は +3.3% ,中国は +0.7% で ほぼ適正価格,日本よりは適正に近いようです。

因みに 日本の過去18年の ‘Raw Index’(US$に換算した値段)の推移は下図です。
価格自体の変化と為替変動が含まれます。

Valuation_against_dollar
下図は 過去7年の日本の‘Adjusted Index’の推移です。
2013年から 一人当たりGDPに基づく適正価格(米国の値段を適正とした)を ほぼ 20%下回る結果になっています。

Valuation_against_dollar_adjusted_f
下図は 各国の1人当たりGDPと‘Big Mac’の値段($)をプロットしたものです。
日本は両値の相関回帰曲線より やや下(安い)に位置しています。

Vs_gdp_per_person

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