World's Most Valuable Brands / Global 500,2018
‘Brand Finance Global 500 2018’が,2018/2/1に ‘Brand Finance’から発表されました。
‘Brand Finance’は,1996年に設立された,世界の代表的な 独立ブランド評価・戦略コンサルタント会社で,ロンドンに本部を置き,世界の20を超える国に支社を持っています。
選ばれた世界の500のブランドのうち トップ 25を下表に示します。
25ブランドのうち 11ブランドが米国,8ブランドが中国で,この2国が他国を圧倒し,日本は 昨年と同様,TOYOTAと NTT が入っています。
左表は 去年(2017年)と共に,500ブランドに入っている国別の数を,4ブランド以下の国を省略して示しています。
1位は 米国の193ブランド,2位は 中国の67ブランド,3位はフランスの36ブランドです。
日本は去年の38ブランドで3位から 34ブランドで4位に落ちています。
中国の,去年の57ブランドから 67ブランドへの増加が目立ちます。
下図に 2008年と 2018年の 国別の ‘Brand Value’(金額 in US$) の合計の比較を示しています。
この10年における変化では,中国の増加(3%から15%),英国の減少(8%から4%)が顕著です。
下表に 500ブランドに入った日本の 34ブランドを示します。
評価手法(Methodology) を 報告書内で 次のように説明しています。
‘Brand Finance’は ロイヤルティ・リリーフ法(Royalty Relief approach)- ISO 10668で定義された業界標準に準拠したブランド価値評価手法(brand valuation method) - を使用して 成績表(league table)でのブランド価値を計算する。
これは,ブランドに起因する,可能性のある将来の収益を,その使用に対して請求するロイヤルティ率を計算し,オープンマーケットでブランドのライセンス供与によってライセンサーが得る正味の経済的利益として理解される 「ブランド価値」に到達することを含む。
このステップは次の通りである:
1. マーケティング投資を評価する指標のバランススコアカードを使用してブランドの強さを計算する。
株主持ち分(Stakeholder Equity),事業パフォーマンス および ブランドの強さは ブランド・ストレングス・インデックス(Brand Strength Index:BSI)スコアとして 0〜100のスケールで表される。
2. 購買意思決定に対するブランド重要性を反映して,各業界のロイヤルティの範囲を決定する。贅沢品ではロイヤルティ最大パーセンテージが高く,商品がしばしば日用品化されている採取産業においては低い。
これは,ブランドファイナンスの豊富なデータベースから得られる同等のライセンス契約を評価することによって行われる。
3. ロイヤルティ率を計算する。BSIスコアは ロイヤルティレートに達するロイヤルティの範囲に適用される。たとえば,セクターのロイヤルティの範囲が 0〜5%で,ブランドのBSI スコアが100 のうち80である場合,特定のセクターでこのブランドを使用するための適切なロイヤルティ率は4%になる。
4. ブランドに起因する親会社の収益の割合を推定することにより,ブランド固有の収益を決定する。
5. 過去の収益,株式アナリストの予測,および経済成長率の関数を使用して予測収益を決定する。
6. 予測収益にロイヤルティ率を適用して,ブランド収入を得る。
7. ブランド収益は,税引後にブランド価値に等しい正味現在価値に割り引かれる。
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