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2018年5月 2日 (水)

‘Quality of Nationality’で フランスが1位,では 日本は?

Front_page英国のコンサルティング会社 ‘Henley & Partners’が,4月20日,世界167ヶ国を対象に 「経済力」,「人間開発」,「平和と安定性」,「ビザ不要外国」,「面倒な手続き不要な移住制度」などに基づく国家(nationalities)のランキング ‘QNI’(Quality of Nationality Index)を発表しました。

下図は QNI の トップ 及び ボトム の5ヶ国を示しています。

トップはヨーロッパの国々,ボトムは中東・アフリカの国々です。

Top_and_bottom_5

RankingMethodologyとして次のように述べています。

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誰もが1つ以上の国の国籍を持っている。国々は大きく異なっている:スワジランドは小さいが,ロシアは巨大であり,ルクセンブルグは豊かだが,モンゴルはそれほどででもない。 国と同様,国籍自体も又,異なっている。

QNIの重要な前提(premise)は,単純に国ではなく,国籍の相対的価値の比較ができることである。
QNIは,世界中の国籍の質の総合ランキングを示すものである。高いレベルの信頼性を確保するため,クリエイターは,原則的な選択として 知覚ベースのインデックスにしない。
その代わり,我々の国籍が我々に課す機会と限界を測定するために,さまざまな,厳密に定量化できる(quantifiable)データが使用されている。

そのために,QNIは,生活の質と,生まれた国での個人的成長の機会を表わす国籍の内的価値と,国籍がもたらす機会の多様性と質を示す国籍の外部価値,我々の出身国以外の国(国籍の保有者の大半は無制限の権利を持つ)を追求することができる。
QNIは,内部的には,人間開発,経済的繁栄,平和と安定の面で その国がどれほど成功しているかを見る。

南スーダンやエル・サルバドルのように,より低いレベルの安全,学校教育,医療の国に比べ,フランス,ニュージーランドなどのように,国民の平均寿命が長く,学校教育システムが優れ,繁栄のレベルが高い国の国籍はより上位となる。

結果として,仕事や居住の権利を享受できる国籍を持つ方がよい - 例えば,小さな国よりも 米国のような大きな経済を持っている国 ー 但し,モナコのように反映している小さな国もある。
そして,アイスランドのような平和で安定した国の国籍を保有する方が,韓国のように安全保障上の危険がある国よりも好まれる。

しかし,外部的要素も やはり重要であり,いくつかの国籍は,その保有者が世界中を邪魔されることなく旅行することを可能とし(例えば フランス国籍),一方,旅行者が際限ないビザ取得が必要な国,あるいは 事実上(de facto),旅行が不可能な国 - 例えば北朝鮮ーもある。

しかし,もっと重要なのは,他国や社会に歓迎される権利 - 在宅治療できる権利ー を享受できる国が存在することである。
この意味で,1つの国籍を保有することが,仕事と移住する権利を含む多くの権利を,1つのみならず複数の国で楽しむことにつながることもある。
リヒテンシュタインの国籍は,小さな国ではあるが,その国籍保有者は,EU加盟国すべてと欧州経済圏のすべての国々に,完全にアクセスできる。リヒテンシュタイン人は33ヶ国に在住しており,その国の国籍保有者として全ての権利を享受できる。

そのような治外法権(extra-territorial rights)に全く関係していないカナダの国籍と これを比較すると,違いは明らかになる。

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Factors上記は あくまで定性的であり,右図に示す評価要素に対するスコアの付け方は具体的に示されていません。

各国の総合スコアによるランク付けがされていますが,各国の要素ごとのスコアは不明です。

167ヶ国を対象にランク付けした上位 45位(50ヶ国)を スコアと共に下表に示します。

Qni_rankihg
この表で興味深いことは 27位に米国が現れるまで,「国籍の質が高い」とされるのは全てヨーロッパの国々であることです。因みに 日本はアジアでは1位ですが 世界では 29位です。

詳細は分りませんが,この結果が,EU もしくは 欧州経済圏諸国の国籍の質の高さを示しているのは 国籍の質を欧州人(地域) もしくは EUの理想値に対して評価していると考えられます。

決してヨーロッパ諸国の国籍の質に劣っているとは思えない,ニュージーランド,オーストラリア,カナダが それぞれ 31位,32位,33位というのも興味深い結果です。

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