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2018年6月 6日 (水)

条件なし,厳密な 「同一労働 同一賃金」は?

横浜市の運送会社を定年退職後,嘱託社員として再雇用されたトラック運転手3人は,定年前と同じ仕事をしているのに賃金を減らされたのは違法だとして,会社を訴えています。一審では運転手側の訴えが認められましたが,ニ審は 『定年後の賃下げは社会的に容認され,不合理ではない』 として訴えを退け,運転手側が上告していました。
 4月20日,最高裁で双方の主張を聞く弁論が開かれ,運転手側は 『同じ労働なのに賃金を減らされるのは働く意欲を甚だしく弱める』と主張。一方,会社側は 『定年前より賃金が下がるのは社会一般の認識だ』と反論しました。
 
との報道がありました。
  その後, 6月1日,最高裁は 「定年後再雇用で仕事の内容が変わらなくても,給与や手当の一部,賞与を支給しないのは不合理ではない」と 会社側の主張を大筋認める裁定を下しました。

このケースは,ベテランの運転手に比べて賃金が安いと思える,しかし同じ仕事(質,量とも)をしている若い運転手が 「同一労働 同一賃金」を要求したらどうなるかを考えれば自ずと答えは出ます。
もし,年齢に拘らず 全運転手の賃金が同じ運送会社なら 上記の要求は それなりの正当性がありそうですが,常識的には そうではないでしょう。
年齢に依存する部分がありそうです。

このように労働内容が年齢,経験年数にあまり関係しない職種 ーこの場合,運転手,その他,例えば 教員も ほぼ該当,もしそうでないなら 若い教師が担任するクラスの児童は不利益を被っていることになるー に就く労働者の場合に問題になりがちですが,年齢,定年延長などの条件で賃金が異なることがあっても現代日本においては不思議ではありません。
不思議と言うなら,前述のように 年齢に拘らない 「同一労働同一賃金」を先ず 成立させることが必要です。

但し,同じ労働でありながら 雇用条件が変わったこと(正社員→嘱託社員)で 賃金が下がるのは感情的には納得できないことは理解できます。
私の場合も60歳定年後の雇用延長時,役職は変わらず,賃金は下がり固定されました。
私は これを 「今後,あなたの,会社での精勤 および 成長を期待しない。」との会社の消極的意思表示と理解しました。(確認はしていませんが・・・ )
そこで,仕事の量および質を 自身でコントロールできる立場だったので,会社の期待を認識しつつ,下がった賃金に応じて ミッションの責任を それなりに果たしつつ,仕事の密度,就業時間などを自主的に削減しました。会社にとっては何の不都合もないし,会社に負い目や卑屈さを感じることもなく,5年間を無事過ごしました。

自ら,自身の就業状態をコントロールできない,同一労働(密度・量)をせざるを得ない職種であれば,そういう制度と認めるしかないでしょう。

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