« 1970年,大阪万博の頃。 | トップページ | 「スプレー缶」の捨て方。 »

2018年12月20日 (木)

話す英語の種類で 軟口蓋の形が変わる。

BS Dlife で放送中の米国ドラマ 「FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿 (“Forever”,2014~2015を字幕版で観ています。

200年前から一切歳を取らず,何度死んでも生き返るという秘密を持つ不老不死にして,卓越した洞察力と人間の死に関する豊富な知識の持ち主,NY市監察医局の監察医,Dr. ヘンリー・モーガンが主人公です。

Episode 10英国貴族の男」 (The Man in the Killer Suit)で面白い会話がありました。

殺された男は,所持品と服装とから 英国の貴族と見做されましたが,監察医 Dr.モーガンは 英国人ではなく 米国人と見抜きます。如何にして見抜いたか?

遺体を前にしての,刑事とのやり取りの 英語を聴いてみました。

*************************************

Dsc_1461Dsc_1462Guy looks more “Blue Collar” than “Blue Blood”.

And he's an American.



Dsc_1463Dsc_1464How can you tell that?

Oh, this part's really cool.

Dsc_1465Dsc_1466The soft palate is the road map to how we sound.
Americans tend to push sounds together in the back of the mouth.



Dsc_1467Dsc_1468That's why American English is said to sound harder and more aesthetically displeasing.

Easy, Doc.

Dsc_1469Dsc_1470Based on the curvature of the palate, Colin was most assuredly an American.

So we got a lot of details, but no real name yet.

*************************************

blue blood” : 1. 貴族的特徴,高貴な血筋
                     2. 貴族,上流階級の人
palate” : 1. 《解剖》口蓋  (“soft palate” : 軟口蓋)
               2. 《植物》二唇形の花冠の下唇
               3. 五感の味覚
               4. 知的または美的趣味,嗜好
aesthetically” : 【副】美学[審美]的に,[見地から・観点から](見て[言って・考えて・考察して・判断して],美学[審美]上は
displeasing” : 不愉快な
*************************************
興味深い内容でした。
  ・真偽は不明ですが,米語と英語のどちらを話していたかで 口蓋の形が変わってくる。
  ・米国人は 口の奥で音を抑えつけ,不愉快な(耳障りな)英語を話す。
Dr. モーガンは断じています。

故伊丹十三氏は,その エッセー 「ヨーロッパ退屈日記」にー
  「告白するが,わたくしは,アメリカ人に対して,人種的偏見を持っている。
   殊に,あのアメリカ語というのが嫌いである。あれは一体なんだろう。英語を思い切り鼻にかけ,喉でつぶし,一体,誰が一等,英語をネジクレて発音できるか,皆で一斉に競い合っているとしか思えないのである。」
  - と書いているので,正しい見立てでしょう。
  伊丹十三氏は このエッセーを書く前,1963年に「北京の55日」(米国映画),1965年に「ロード・ジム」(英国映画)に出演しており,チャールトン・ヘストンやピーター・オトゥールと共演し,その経験からも,英語の発音に関する 一家言を持っていたのです。
  氏は 1944年,小学校4年のとき,軍によって(?) 将来の科学者を養成するために編成された特別クラス(同級生に湯川秀樹博士,貝塚茂樹博士の子息がいた)に編入され,そのクラスで 戦争中でありながら,かつ小学生でありながら 英語を習ったとの話も 「ヨーロッパ退屈日記」に書かれています。
殺された男(自転車によるメッセンジャー・ボーイが 結婚詐欺のため1年かけて ー 特に英国英語の発音 -英国貴族に化けた)は ポール・スチュアートのスーツは勿論,そのカタログのある品物を身に着けていました。
それによって 英国貴族風に見えた(見せた)ということのようです。
ポール・スチュアートの製品が高価であることは分りますが,英国貴族が 何故 ポール・スミスではなく,米国のブランドのポール・スチュアートなのか,と考えると,ブルックス・ブラザーズ,J.プレス,ラルフ・ローレンなどの米国の同業ブランドに比べると,米国風にアレンジはしているが,基本の英国風を押さえているからでしょう。

|

« 1970年,大阪万博の頃。 | トップページ | 「スプレー缶」の捨て方。 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 1970年,大阪万博の頃。 | トップページ | 「スプレー缶」の捨て方。 »