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2019年4月23日 (火)

「刑事フォイル」が面白い,残り 9話が始まってー。

NHK BSプレミアムで,2017年までに放送された英国刑事ドラマ 「刑事フォイル」(‘Foyle's War’,2002~2015)全28話(series 1~ 8)のうち 19話の残り9話の放送が,今月(4月)から始まりました。 Episodeが 3本ずつの Series 6,7,8 です。

4月20日の放送は 22話(Series 6Episode 3)『反逆者の沈黙』(The Hide)で,ストリー中の「日本に新型爆弾が落とされ,降伏が間近に迫っている。」という台詞で 1945年8月の限られた日々を舞台としていることが分りました。

いつもどうり,感心させられる,練られた,簡単には結末が予想できない優れた脚本です。この話で 「英国自由軍団」(‘British Free Corps’,独語では ‘Britische Freikorps’)の存在を初めて知りました。
ドイツ軍の捕虜の中で ドイツに協力する意志のある英国兵で編成された,広報用の部隊で 延べ59名,最大時で27名いたようで,英国に帰還した者は反逆罪で死刑になりました。このエピソードの主役もこの部隊にいたという設定で,黙秘を続けたため死刑の宣告を受けますが,実際は 恋人への手紙の文章に暗号を潜ませて ドイツの状況を英国情報部に報せるスパイ活動をしていました。
フォイル警視正は やっと後任が決まって,この回,ヘイスティング署を去ります。警察とは無関係になっても 正義を成すため 事件の解決に力を尽くします。
そして ラストで,1945年8月17日,戦争中,米国からの戦争協力を得る国家的政策の障害になるとして,政府からの圧力により 犯罪者と分りながら逮捕できなかった米国人を,「戦争が終わったら どこにいても逮捕する」の約束を果たすため,彼を追って 米国に向かう クィーン・メアリー号に乗るところで今回の話を終えます。

このドラマの興味深いのは 当時の英国の問題が分るのとは別に 当時(1945年)の車が登場するところです。

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1937 Lanchester Fourteen Roadrider

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1938 Austin 18/6 Ambulance Thomas Startin Jnr.

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1938 Riley 12/4 Touring Saloon

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1939 Lagonda LG6

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1939 Lagonda LG6 と 奥は 1940 Triumph Dolomite

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1940 Triumph Dolomite

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1940 Triumph Dolomite

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1948(?)Avis TA14

Queen-mary
1945年8月17日 出航,戦時塗装の ‘Queen Mary’ で,米国兵や英国戦争花嫁と共に フォイルは米国に向かいます。

この航海は史実に基づいています。流石,時代考証万全の 「刑事フォイル」です。

World War Ⅱ Troop Ships” (第二次世界大戦の軍隊輸送船)のサイトに ‘Record of Wartime Cruises’(戦時航海記録)があり,徴用されていた  ‘Queen Mary’ の1945年に 該当する航海がありました。

それによるとー
   ・Dates : Aug.17, 1945 to Aug.21, 1945
   ・Route : Southampton to New York
   ・Mileage : 3,157
   ・Passage : 4 days,15 hours,24 minutes
   ・Speed : 28.34 kt
   ・Captain : Fall
   ・Notes : 14,776(Troops),58(Passengers)

戦争が終わっていても,米軍兵士の帰還輸送があるので ‘Troop Ship’ で 軍が管理していたようです。
米軍帰還兵士 14,776人で 乗客 58人(この中に フォイルがいることになる)です。

速力の 28.34kt(平均)は 現在の客船からすると驚異的です。
現在の,例えば  ‘Queen Elizabeth Ⅲ’ は 23.7kt (おそらく 試運転最高)とあります。
現在の商船で一番速い コンテナ船でもこの速力をサービス・スピードとすることはありません。
Queen Mary’ は,戦前,大西洋航路のオーシャン・ライナーとしてスピード競争してしていた時代に造られたので高速だったのでしょう。
航海所要時間を分単位まで記録しているのは この影響でしょう,
現在の客船は クルーズ目的なので 速力は重視されていません。速さが望みなら,飛行機で・・・ 。

因みに 船の必要燃料(費)は速力の3乗に比例します。
例えば 20kt を 25kt に上げると (25/20)^3≒1.95,すなわち 5kt 上げると 燃料費は約2倍になります。
目的と状況に応じた速力の選択が経済運航には重要です。

参考にー
Queen Mary’Ocean Liner として ‘United States’ に破られるまで 大西洋横断速力の記録ホールダーでした。
記録は 次の通りです。(Westbound:西行き)
 Year        Ship           Distance        Time         Speed
1938 ‘Queen Mary’      2,907n.m.   3d.21h.48m.  30.99kt
1952 ‘United States’   2,907n.m.   3d.12h.12m.  34.51kt

34.51kt
63.91km/h に相当します。
全長 302mの巨体が 時速60km越えで 3日半 ノン・ストップで走ったのです。
帝国海軍の最速駆逐艦・島風(L≒130m)の最高速力は 40ktを超えていますが,その速力で走るのは戦闘時のみで 通常の航海速力は 18kt 程度でした。

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