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2019年5月 5日 (日)

2018年 世界の総軍事費は 1.8兆ドル,前年の 2.6% 増。

ストックホルム国際平和研究所」 (SIPRIthe Stockholm International Peace Research Institute) が 29 April 2019 付けで “World military expenditure grows to $1.8 trillion in 2018” (2018年 世界の軍事費は1.8兆ドルに増加) の見出しで 2018年の世界の軍事費傾向を報告していました。

下記 翻訳転載します。

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19882018

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の新しいデータによると,世界の総軍事費は2018年に1,822億ドルに増加し,2017年から2.6% 増加した。2018年の5大軍事支出国は,米国,中国,サウジアラビア,インド,フランスであり,これらは世界の軍事支出の60% を占めている。
米国の軍事支出は2010年以来初めて増加し,中国の軍事支出は24年連続で増加した。
SIPRI軍事支出データベースの包括的な年次最新情報は,www.sipri.orgでアクセス可能である。

世界の総軍事支出は2018年に2年連続で増加し,1988年以来の最高水準に達した。
世界の支出は,1998年の冷戦後の最低水準を76% 上回っており,2018年の世界の軍事支出は,世界の国内総生産(GDP)の2.1%1人当たり239ドルに相当する。
2018年,米国と中国が世界の軍事支出の半分を占めた。」と,SIPRI 武器および軍事支出(Arms and Military ExpenditureAMEX)プログラムの研究者であるNan Tian博士は述べた。
2018年における世界の軍事支出の高水準は,主にこれら二国による支出の大幅な増加の結果である。」

Top-15

Military-budget-share

The USA and China lead increase in world military expenditure
米国と中国が世界の軍事費の増加を主導

米国の軍事支出は2010年以来初めて4.6% 増加し,2018年に6,490億ドルに達した。
米国は,世界最大の軍事費支出国であり続け,2018年には 2位以下の8大支出国を合計したのとほぼ同じくらい軍事費である。
SIPRI AMEXプログラムのディレクターである Aude Fleurant博士は,「米国の軍事支出の増加は,トランプ政権下での2017年以降の新しい武器調達プログラムの実施によってもたらされた。」と述べている。

世界第2位の軍事費支出国である中国は,2018年に軍事支出 5.0% 増の2,500億ドルに達した。中国の軍事支出は24年連続で増加している。2018年の中国の支出は1994年の約10倍で,世界の軍事支出の14% 占めた。
「中国の軍事支出の増加は,同国の全体的な経済成長を追いかけている。」とTianは言う。 「中国は2013年以来毎年GDP1.9% を軍事費に配分してきた。」

Three decades of growth in military spending in Asia and Oceania
アジアとオセアニアにおける軍事支出の30年間の増加

アジアとオセアニアの軍事支出は1988年以来毎年増加している。この地域の軍事支出は2018年,5,070億ドルで世界全体の28% を占めたが,1988年はわずか9.0% だった。
2018年にインドは軍事支出を3.1% 増の665億ドルとした。パキスタンの軍事費は11% 増加し (2017年と同じ成長率),2018年には114億ドルに達した。
韓国の軍事費は2018年には431億ドルとなり,2017年と比較して5.1% 増加し,2005年以来最大の年間増加となった。
SIPRI AMEXプログラムの上級研究員であるSiemon Wezeman氏は,次のように述べている。「アジア諸国間および中国とアメリカ間の緊張が,この地域における軍事支出の継続的な増加の主な推進力drivers)である。」

Increases in Central and East European countries
中央および東ヨーロッパ諸国の増加

2018年,中欧および東欧のいくつかの国で軍事費が大幅に増加した。
ポーランドの支出は2018年に8.9% 増加して116億ドルとなる一方,ウクライナの支出は21% 増加して48億ドルとなった。
2018年に ブルガリア,ラトビア,リトアニア,ルーマニアの支出も,18%24% 増加した。
SIPRI AMEXプログラムの上級研究者であるPieter Wezeman氏は,「中央および東ヨーロッパの軍事費の増加は,主にロシアからの脅威に対する認識の高まりによるもの。」と述べている。「これはロシアの軍事費が過去2年間減少したという事実によらない。」
ロシアの軍事支出は618億ドルで,2018年は世界で6番目に多かった。その支出は,2017年と比較して3.5% 減少している。

Other notable developments
その他の注目すべき展開

・南アメリカの軍事支出は2018年に 3.1% 増加した。これは主にブラジルの増加(5.1%)によるもので,長年の間で2番目の増加である。

・アフリカの軍事支出は2018年に 8.4% 減少し,2014年のピーク以来4年連続で減少した。

・アルジェリア(–6.1%),アンゴラ(–18%),スーダン(–49%)の支出が大幅に減少した。

・データ入手可能な中東諸国の軍事支出は2018年に 1.9% 減少した。

2018年の29ヶ国の北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization)加盟国の総軍事支出は9,630億ドルであり,これは世界の支出の53% を占めている。

2018年の軍事支出の最大の絶対的増加は 米国(278億ドル)によるもので,最大の減少はサウジアラビア(-46億ドル)によるものである。

・トルコの軍事支出は2018年に24% 増加し,190億ドルとなった。これは,世界の軍事支出国 トップ15ヶ国の中で最も高い年率の増加である。

2018年に世界で最も軍事的負担(GDPに対する割合)がある10ヶ国のうち6ヶ国は中東であり,サウジアラビア(GDP8.8%),オマーン(8.2%),クウェート(5.1%),レバノン(5.0%),ヨルダン(4.7%),イスラエル(4.3%)となっている。

Top-40-01
Top-40-02
(転載了)
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Percent-of-gdp

上図は SIPRI の報告に基づいて報じられた ‘Forbes’ の記事にあった表で,軍事費の GDP比のトップ10を示しています。
韓国の軍事費は GDPの 2.6% なので この表の5位に 入りそうですが ありません。
これは,表の説明に ‘selected countries’ とあるので,`select’ されてない,ということのようです。

GDP比 0.9%の日本についての特記はありません。

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