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2019年7月 1日 (月)

2019年,前回 2014年に続き,日本が国としてのブランド 世界1位。

6月下旬,‘FutureBrand’ が “Country Index 2019” を発表しました。

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FutureBrand’ は N.Y.に本社がある ブランド・コンサルティング・ファームです。

Country Index’ は,国をブランドとして評価した場合,ブランドパワーが世界的に見てどのような優位性をもっているのかを示す指標を用いてランキングしています。ランキングの方法は,各国への訪問者から意見を収集して文化,経済力,観光,価値観,生活の質などの指標から各国を分析し,ブランド評価したものです。

今年はランキングを決めるにあたって世界銀行の情報も取り入れ,その上で訪問者(計2,500人)が,下記の6分野(dimension)において評価したスコアを加味して75ヶ国を順位づけています。
日本は 前回報告 2014年に次いで 今回も 1位の位置を確保しました。

Dimensions of purpose’ (国の目的を評価する指針)
  1. Value System (価値観)
  2. Quality of Life (生活の質)
  3. Business Potential (ビジネス・ポテンシャル)

Dimensions of experience’ (経験を評価する指針)
  4. Heritage & Calture (伝統と文化)
  5. Tourism (観光)
  6. Made in(Products & Services) (製品とサービス)

下にランキング 1位から20位 および 21位~40位 国を示します。

Top-20
Top-40

下は Asia- Pacific 地域各国のランキングです。
Asiapacific-ranking

日本に対する評価記述は次の通りです。(拙訳御免)

観光客,留学生,住民,消費者,投資家の間で 確固たるアイデンティティと評価が示され,2014年からのその地位を守って,日本は今年もインデックスで第1位の国家ブランドになった。 日本の継続的なブランド力の背後にあるものは何だろうか? 強い文化の輸出事業。

日本にとって,国造り(Countrymaking)は好意的な認識を集める(garnering)だけではなく,観光などの行動を促すことである。 我々の調査では,観光はディメンションとして上位にランク付けされ,前回のレポートから ‘Like for Visit for Holiday’ は改善された。

魅力的な生活の質,自然の美しさ,そして遺産を含む日本の豊かな文化は,世界中から訪問者を招き寄せる(beckon)。

実際,世界観光機関(the World Tourism Organization)によると,日本の観光は6年連続で2桁成長を続けており,ソーシャルメディアでも示されている:Weber Shandwickのソーシャル・リスニング分析によると,今年のインデックスの上位10ヶ国の中で、日本は2番目だった。

ソーシャルメディアで議論されているトピックスの多様性は,日本の多面的な行き先が何であるかを明確にする。

他の国々では,自然の美(Natural Beauty)が最も注目されているトピックだが,日本では,アトラクション,食べ物,および遺産,芸術と文化の分野,とりわけ #mtfuji#sushi#soba そして 芸術家 #hokusai などが主要なハッシュタグである。

Countrymaking’の方策(levers)は日本でも目に見えて働いており,我々の最後の研究以来,生活の質と環境への優しさ(Quality of Life and Environmental Friendliness)を通して認識が向上した。

Made In’ に関しては,日本はソニー,任天堂,トヨタ,日産などの自動車および技術ブランドから好意的な認識を長い間享受してきた。 実際,日本のメイドイン要因を高く評価している今年の回答者にとって,これらのブランドやその他のブランドは依然として頭の中であり,日本はこれらの歴史的な強みを取り戻している。

ソーシャルメディアのレポートでは,高品質の本物の商品,特に食品についての言及があり、日本の製品への明確な親近感が見られた。しかし,今日,日本のより人気のある消費者ブランドは,技術革新の歴史ではなく,国のユニークな遺産と文化を利用しているようである。

ユニクロ(Uniqlo), 無印良品(Muji), 近藤まりえ(Maie Kondo),のぶ寿司(Nobu Sushi)。 5 ないし 10年前,これらの名前は目立ってはいなかったが,今日では,思慮深いデザイン,考慮されたスペース,そして拘りの強い料理などの文化的の要素で,日本の最大の輸出品と見做されている。

西洋では,消費者が歯磨き粉売り場で分析麻痺(analysis paralysis)に直面するような消費者主義の文化を育ててきたが、日本の文化は至福の選択肢: 単純さ(Simplicity), 明快さ(Clarity),精神的なスペース(Mental space) を示している。

タイニーハウス(Tiny Houses)の動向でさえも,日本は「マイクロ部門」(microapartments)の好況が先行していた。

質の高い生活を送るための我々の探求には,雑然としたものを減らすという欲求がある:我々はもっと 物の少ない暮らしをしたいと思い,そして日本はその方法を我々に示している。
しかし,最強の国のブランドでさえも,その課題に注意を払わなければならない。日本にとって,文化の輸出への移行は,他のグローバル・ブランドの成功を犠牲にしているだろうか?

日本はエレクトロニクスと自動車の分野での歴史的な強みにもかかわらず,商業ブランドの力を中国のHuawei,韓国のHyundai Samsungなどに譲渡したか(ceded)?
過去10年間で,PwCの時価総額トップ100企業の数は任天堂などのブランドがはずれ。6社から1社に減少した。
2018年の FutureBrandインデックスでは,日本はトヨタのみに代表されていて,#19を確保しているが,前回のインデックスから12位下がっている。

それでも 日本は依然,技術と革新への強い印象を集めている。

おそらく,国の技術力は消えていないが,その代わりにグローバルな大国のブランドを構築するのではなく、インフラストラクチャやヘルスケアなどのローカルの取り組みに焦点を合わせるように内向きにシフトしている。
例えば,レクサスLFA-Xは すぐに世界最速の弾丸列車となり,飛行機レベルのスピードに匹敵するようになるだろう。

そして,世界的に有名な日本のロボット技術は,看護ロボットなどの医療機器を充実させるために使用されている。
しかし,これらの技術革新はまだ世界的に認知されたブランドの形をとっていない。

そう,日本はユニクロや無印良品のような日本の文化,美,デザインを取り入れた消費者ブランドの普及に成功した。
日本の文化が世界的に人気がある限り,これらのブランドは繁栄するだろう。しかし,消費者の嗜好が必然的に次の新しい空想へと移行するにつれて,輸出としての日本文化も衰退するかもしれない。

しかし,日本はその武器庫にまだいくらかの火薬を持っている: 2019年のラグビーワールドカップと 2020年の夏季オリンピック である。
これらの2つのイヴェントは,遺産と文化,メイド・イン,そして観光を含む,日本が経験の尺度を伸ばし続けることを促進するに違いない。
これら世界的なイヴェントは,日本に,前向きな認識を深め、その文化を模倣し、その製品を楽しみ,そして頻繁に訪問するように世界中から人々をやる気にさせる機会を与える。

しかし、測定可能で競争力のあるブランド力を維持したいのであれば,目的の大きさが強固な国家ブランドの基盤をもたらすことを忘れてはいけない。

その生活の質(Quality of Life),価値システム(Value System),そして,その革新的な国産の技術革新のビジネス・ポテンシャルへの投資を続けることによって,日本は今後何年にもわたって世界の信奉者の心を捉え続けることを保証できる。

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