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2019年6月12日 (水)

“ASIA POWER INDEX”

オーストラリアのシンクタンク・ローウィー研究所(Lowy Institute) が 5月29日に “ASIA POWER INDEX 2019” を発表しました。

Front-page

INTRODUCTION’ として次のように述べています。

(翻訳転載)     
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世界の富と力は東方へとシフトしている。

世界の4大経済大国のうち3つはアジアにあり、4つ目の米国は太平洋の大国である。 2025年までに,世界の人口の3分の2がアジアに住むことになり,それに比してヨーロッパは10分の1強となる。
アジアの経済変革は,世界的な力の分配を再構築しつつある。同様に,この地域の国家間の緊張が 21世紀の戦争と平和を決定づけることになる。

ローウィー研究所(Lowy Institute)のアジア国力指数(Asia Power Index)は,地域の国力分布の変化を追跡するための分析ツールである。アジアの地政学(geopolitics)に関する議論(debate)をより鮮明にすることを目的としている。

この指数は,地域の出来事に影響を与える力に関して,西のパキスタン,北のロシア,そして太平洋のオーストラリア,ニュージーランド,米国に至るまで,25の国と地域をランク付けしている。

このプロジェクトでは,軍事力と防衛ネットワーク,経済的資源との関係,外交的影響や文化的影響,そして回復力と将来の資源という8つのテーマ別に,126の指標を通じて国家の力を評価している。

この2019年版のインデックスには,完全に更新されたデータセットが含まれており、各国の年間ランキングの変化とスコアの傾向を追跡している。
その後の年次版の指数では,経時的な力の変動を引き続き評価する予定であり,力は2つの主な方法で測定することができる。

この指数は,国が持っている資源尺度と,国が自分の持っているもので何をしているかを評価する影響尺度を区別する。

このインデックスの目的のために,力は他の国,非国家アクター,および国際的な出来事の過程の状況に指示または影響を与える国 または地域の力として定義される。
最も基本的なもの(rudimentary)として,力はコストをかけ,他の国の選択を形作る利益を与える能力である。

国の全体的な力は,次の8つのテーマ別の力の値にわたる加重平均である。

Measures

【ECONOMIC RESOURCES】 経済的資源
中核的な経済力および最も地政学的に関連性のある経済の属性で,購買力平価,国際的な影響力(leverage),技術的高度化(technological sophistication),世界規模での接続性におけるGDPの観点から測定される。

【MILITARY CAPABILITY】 軍事力
従来の軍事力(Conventional military strength)で,防衛支出,軍隊と組織,武器とプラットフォーム,署名能力(signature capabilities)とアジアの軍事姿勢の観点から測定される。

【RESILIENCE】 回復力
国家の安定性に対する現実の,または潜在的な外部からの脅威を阻止する能力で,制度的安定性、資源の安全性,地理経済の安定性,地政学的な安全性 そして 核抑止力の観点から測定される。

【FUTURE RESOURCES】 未来資源
将来の資源と能力の予測された分配で,2030年の推定経済,防衛および広範な資源,ならびに2045年の就業年齢人口予測の観点から測定される。

【DIPLOMATIC INFLUENCE】 外交的影響
国家の外交の範囲と地位 外交ネットワークで,多国間機関やクラブへの関与、そして全体的な外交政策と戦略的野心という観点から測定される。

【ECONOMIC RELATIONSHIPS】 経済的関係
経済的相互依存を通じて影響力を発揮し活用する能力で,貿易関係,投資関係,経済外交の観点から測られる。

【DEFENCE NETWORKS】 防御ネットワーク
自律的な軍事力の倍数として機能する防衛パートナーシップで,同盟,非同盟のパートナーシップ,および武器移転の評価を通じて測定される。

【CULTURAL INFLUENCE】 文化的影響
文化的な魅力と交流を通して国際的な世論を形成する能力で,文化的予測,情報の流れ,人材交流(people exchanges)の観点から測定される。

*************************

結果の Overall Power の ランキングとスコアを 下図に示します。

Power-ranking
日本は 3位で,‘Major power’ です。
八つのテーマのランキングとスコアは次のとおりです。
01-economy-and-military
02
03
04
これら八つのテーマの オーバーオールのスコアへの重み付けは次の通りです。

Weighting-of-component
 下図は ‘Power Gap Score' のランキングを示しています。

Power Gap’の定義は次のとおりです。

「パワーギャップは,その国の全体的な力(overall power)と,保有していると考えられる,利用可能な資源としての力との違いを測定する。実際と予測されたスコアの差は,各国が資源をいかに上手く アジアにおける影響力に変換したかを効果的に示す。

各国の地域的な影響が全体的な力にプラスまたは マイナスのどちらで影響を与えるかは,その国のパワーギャップスコアである。

自国の資源に比べて影響が大きい国は,パワーギャップスコアがプラスである。

逆に,国の資源の割合に対して 少ない影響力しか発揮してない国は,パワーギャップスコアがマイナスになっている。」


日本は群を抜いた プラス・スコアで,他国に比べて 少ない資源に対する高い生産性を示していますが,逆に考えれば 将来的伸び代が小さく,現在 マイナス・スコアの国に大きな伸び代がある,とも言えます。

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