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2019年7月22日 (月)

シャツの「前立て」の幅,およびそのステッチ幅。

先日 購入した 無印良品の 「オックスフォード半袖シャツ」のデザインが 通常のボタンダウンシャツのデザインと違っている部分があって,少し気になります。

Dsc_2171-muji-b
ボタンダウンシャツの必須デザインの一つ,「前立て」(‘placket’ あるいは ‘panel front’)の幅が狭め,かつ,明らかに ステッチ(‘stitch’)の幅が狭いデザインで,これほど狭い,前立てのステッチを見たことがありません。

 「VAN Jacket」,「無印良品(シャンブレー)」,「UNIQLO」,「鎌倉シャツ(くろすとしゆきデザイン)」と比べてみました。

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Dsc_2173-muji-b
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寸法を示すと 次のようになります。
                                         前立て幅(mm)   ステッチ幅(mm)
無印良品(オックスフォード)                30                2.5
VAN Jacket(オックフォード)               36                7.0
無印良品(シャンブレー)                     32                6.0
UNIQLO(オックスフォード)                  30                4.5
鎌倉シャツ(くろすとしゆきデザイン)       36                6.0

やはり,前立て幅はそうでもありませんが,ステッチ幅の 2.5mmには 違和感があります。6~7mm が必要でしょう。
これは 些細な(?)ものですが,15年ほど前に始まった 「クールビズ」以降,多くの,それまで 「ボタンダウンシャツ」を作ったことがなかった(?) シャツ・メーカーが 「ボタンダウンシャツ」を(見よう見まねで?)作り始め,多くの首をかしげるデザインの「ボタンダウンシャツ」が生まれました。

例えばー
 ・クレリック(カラーとカフが白,他は色付き)
 ・前立てなし
 ・第一ボタン位置の「ドゥエボットーニ(二つボタン)」,異様に高い襟腰 
 ・色ボタン
 ・ボタンホール および ボタン付けの色糸
 ・色糸によるステッチ
 ・背中のボックス・プリーツなし,サイド・プリーツ

Example 左は,「前立て」はありますが,ほぼ 上の条件を満たしたシャツです。
カラーとカフのエッジへのサテンのパイピングは,「そこまでやる?」のレベルです。

何か 変わったことをしないとデザインした気にならないのかも知れませんが,これを作る人,着る人の勇気(意識,無意識を問わず)には感心するしかありません。

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