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2019年10月 2日 (水)

“effect” の日本語訳について

9月14日付け 朝日新聞・天声人語に 「・・・ 先日,読者からお便りをいただいた。 『温室効果ガス』 と言う言葉に常々,疑問をお持ちだという。『効果』は良い結果の時に使うのではないかと・・・ 英語のグリーンハウス・ガス(*グリーンハウス・イフェクト・ガス)を訳した言葉のようだが,『気候変動元凶ガス』とした方がぴったりくるか ・・・」(*管理者記)

日本語「効果」とは 「望ましい,良い結果」の意味で 読者の考えは間違いありません。
しかし,元々 「温室効果」は自然現象の一つに過ぎず,それ自体 良いとか悪いとかいうものではありません。

言葉として,“effect” は 「効果」の意味を含みますが,それは一部にすぎません。
effect” を 「効果」だけの意味と思っていると上記のようなことになるので,ここは 「影響」,「結果」と解釈すべきでしょう。

重要なことは,異なる環境(風土・生活・文化など)で形成された異なる言語においては,厳密に一対一で 対応する言葉は存在しないという 当たり前の認識であり,これが外国語学習には必要です。

例えば “water” は「水」でもあり,「湯」でもあり,更には「海域」を示すことがあることを英語を学ぶ早い段階で知っておく事が必要です。
水は “water” ですが,“water” は 「水」とは限りません。

effect”(名詞) の訳は,例えば次のように辞書に書かれています。
    1. 効果,効き目,効力,薬の効能
       ・The medicine had no effect on me. : その薬は私には効きませんでした。
    2. 〔原因に対する〕結果,影響
       ・Insomnia is the effect of too much caffeine-containing beverage intake. : 不眠(症)は、カフェイン含有飲料の取り過ぎの結果です。
       ・The effects of the strike have already started. : スト(ライキ)の影響がすでに出始めています。
    3. 〔法律・規則などの〕発効
    4. 〔~に与える〕印象
    5. 趣旨,要点
    6. 《effects》私物,個人資産,動産物件

このような単語の中で,特に 間違えやすい単語に “chance” があります。
そのまま 「チャンス(好機)」と日本語になっていて,間違え易いのですが,“chance” は 「好機」だけではなく,逆の意味で 「危険性」もあります。

辞書には 次のように 様々な意味を示しています。

chance” の訳:
    1. チャンス,好機,機会
       ・How often do you get this chance? : こんな経験、めったにできないよ。
       ・There're no second chances in this game. : これは真剣勝負です。
       ・You'll get another chance. : また機会はありますよ。
       ・This is my chance to escape. : 今が逃げるチャンスです。/このすきに逃げよう。
    2. 《one's ~》出番
    3. 可能性,見込み
       ・There is a chance of serious injury. : 重傷の可能性がある。
       ・(There is) no chance of that happening. : そのようなことが起こるはず[可能性]はない。
       ・The chance of that happening is close to zero. : そのようなことが起こる可能性はゼロに近い。
       ・There is a chance that I may have missed something. : 私が何か見落としていた可能性があります。
    4. 〔悪いことが起こるかもしれない〕危険性       。
    5. 勝ち目、勝算◆通例、複数形で用いられる
    6. 偶然,幸運

例えば “I don't want to take any chances.” を 「どんなチャンスも欲しくない。」 と訳しては 意味がよくわかりません。
ここは 「危険は避けたい。」, 「
危ない橋は渡りたくない。」と訳すのが正解でしょう。
ほとんど “chance” を “risk” と同じような意味で使うようです。
ネットには “What is the difference between chance and risk?” の質問があるくらいで,厳密には違うようですが ネイティヴでも正しい使い方が分らないくらい近い意味のようです。

*違う話ですがー
1日夜の 世界陸上選手権の 400m予選に ウェイド・ファン・ニーケルク(ウェイド・バンニーケルク)の姿が見えず,がっかりしました。
100mを9秒台,200mを19秒台,400mを43秒台で走る(走った)唯一の短距離選手です。
売出し中の,日本人の母親を持つ,マイケル・ノーマンとの対決を期待していたのですが・・・。
調べると 9月22日付けで 「2016
年リオデジャネイロ五輪の陸上男子400メートル金メダリストで世界記録保持者のウェイド・バンニーケルク(南アフリカ)が世界選手権(27日開幕、ドーハ)を欠場する見通しであると2日,AP通信などが報じた。17年10月に右膝の前十字靱帯などを痛め,思わしくない状態が続いている。」という報道がありました。まだ 27歳です。復活を願います。

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