« 見出しに見る「勘違い」(その532) | トップページ | 見出しに見る「勘違い」(その533) »

2019年10月30日 (水)

米国の平均一世帯あたり家族数が この160年で 初めて上向きにー

Pew Research Center’ の‘FACTANK’, Oct. 1, 2019付けで “The number of people in the average U.S. household is going up for the first time in over 160 years” (平均米国一世帯家族数が過去160年で初めて上向きに)の報告が掲載されていました。

拙訳転載します。

****************************
001_20191004230101

米国の歴史の中で,1790年の1世帯あたり5.79人から2010年の2.58人まで、平均的な米国の世帯の規模はゆっくりではあるが着実に減少している。しかし,この10年は,新たにリリースされた国勢調査局(Census Bureau)のデータによると,1850年に始まった,この長期的な傾向を打破した。 2018年には,世帯あたり2.63人だった。

002_20191004230101

世帯数の増加が人口の増加を追っているため、世帯の数は数学的に増加している。
新たに発表されたデータは,世帯に属する人口が2010年以降 6%増加したことを示している(1930年代以来の最小の人口増加)が,世帯数はより遅い割合で増加した(4%2010年の11,670万人から2018年の12,150万人)。

世帯規模の拡大は,国の経済成長に影響を与える可能性があるため,意味がある。

世帯の規模が拡大すると,住宅の需要が減少し,その結果,住宅建設が減少し,家電製品や家具の需要が減少する。
一般に,住宅分野の活発化は鈍る。アパートの賃貸や住宅の購入が減少し,ケーブル会社の加入や住宅備品の供給会社などの住宅関連の支出が減少する。

米国の世帯規模の長期にわたる縮小は,少なくとも2つの人口統計学的傾向に結びつく可能性がある。

女性が産む子どもの数が減ったため,直接の家族の規模は時間の経過とともに小さくなった。 1790年,白人女性の合計出生率(fertility rate)は7.0 birthsだった(白人女性は平均して生涯で7回の出産を経験した)。
平均出産数は1870年までに4.6人になり,1940年までに2.2人になった。 黒人女性の場合,1870年と1940年の合計出産率はそれぞれ7.7人と2.8人だった。

さらに,核家族(nuclear family)の増加により,複数世代の世帯が少なくなり、世帯が縮小した。
1850年には,65歳以上のほぼ70%が,成人した子供と暮らしていたが,2000年までに,そのような世帯は 15%未満になった。
これらの人口動態の変化は,1900年代前半の工業化,都市化(urbanization),生活水準の向上(特に高齢者に対して),移民の制限など,より根本的な社会的変化を反映していると考えられる。

この10年間の平均的な世帯規模の拡大は,いくつかの人口動態の傾向を反映している。
人口増加分は,多世代家族の世帯で暮している。

米国人が多世代世帯に住んでいる割合は 1980年の12%から増え 2016年までに 20%になった。
平均すると,これらの家族は他の世帯よりも約2人多い。

これは,米国の人種的および民族的多様性の増加を一部に反映している。
アジア人,黒人,ヒスパニック系の人口は,非ヒスパニック系の白人よりも多世代世帯(multigenerational households)に住んでいる可能性が高い。

さらに,大不況(the Great Recession)をきっかけに,共有居住区で暮す米国人は 「倍増」(“doubled up”)している。

この状況(arrengement)は,世帯内の「余分な大人」(extra adult)の存在を指す。「余分な大人」は,世帯主の子供または親,または単に世帯内のルームメイトまたは下宿人である可能性がある。
2019年は,世帯の20%が共通世帯(shared households)で 200717%から増えてる。

003_20191004230201

ほとんどの年齢層は、この10年でより大きな世帯に住んでいる。 この変化は35歳以上の成人に最も顕著である。
たとえば,2017年には35歳から54歳の67%3人以上の世帯に住んでおり,2010年の64%から増加した。
3人以上の世帯の同様の増加は,5564歳の間で顕著である。

大きい世帯はより広い意味の経済にとっては悪いかもしれないが,しばしば世帯自身にとって有利である。
追加の世帯構成員は,世帯収入に貢献する社会人である可能性がある。

両親と一緒に住んでいる若者の広く知られている構成は,より大きな世帯の経済的利益を示している。
昨年,25歳から34歳までの少なくとも1人の成人した子供が家に住んでいる家族の6% が貧困状態にあった。
国勢調査局(The Census Bureau)は,若年成人が世帯の一員でなければ,これらの家族の貧困率は11.5% だったと推定していた。

現在の世帯成長ペースが維持される場合,2020年には平均世帯規模が2.58人を超える可能性がある。

(転載了)
******************************

一世帯の家族数が増える理由として 経済的問題,成人して働き始めても親と同居するというのが米国でもあるようです。

「核家族」が “nuclear family” の和訳であることを初めて知りました。

|

« 見出しに見る「勘違い」(その532) | トップページ | 見出しに見る「勘違い」(その533) »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 見出しに見る「勘違い」(その532) | トップページ | 見出しに見る「勘違い」(その533) »