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2020年1月 5日 (日)

ゴーン,体験をハリウッドに売り込む,悪役は日本の司法,プロットのひねりは国外逃亡。

カルロス・ゴーンのレバノンへの逃亡が 世界的に報じられています。
ICPOは 彼を国際逃亡犯として手配しました。

The New York Times’Jan.3, 2020付け,“Carlos Ghosn Flirted With Hollywood, Then Delivered a Plot Twist” (カルロス・ゴーンはハリウッドに言い寄り,そして,ひねりのプロットを届けた)の見出しで報じています。

 

下記,拙訳・転載します。

 

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倒れた自動車業界の巨人は,大胆な(audacious)脱出の前に,映画プロデューサーと初期の打合せを行った。 映画の悪役は 日本の司法(justice)。


東京発:
日産とルノーの自動車同盟の脱落者(fallen head)であるカルロス・ゴーンは,映画の作り方に関する知識はなかったが,彼は喜んで学んだようだった。

12月のある日,カルロス・ゴーンは,東京の高級住宅地の借家に座って,2014年にオスカー賞を受賞したマイケル・キートンの映画「バードマン」のプロデューサーであるハリウッドのジョン・レッシャーに,日本の役人による彼への不当な投獄(unjust imprisonment)と,無実を証明するための闘争の物語のプロットを語ったと,事情に精通している人々が語った。


テーマは贖罪(redemption)であり,悪役(villain)は日本の司法制度(justice system)だった。

打合せは暫定的なものであって,それ以上 具体的には進まなかったと知人たちは言った。
いずれにせよ,ゴーン氏は衝撃的なプロットのひねりを加える準備をしていた。


2020
年後半に開かれる裁判を控えていたゴーン氏は,今週,金銭的不正行為(financial wrongdoing)の刑事告発(criminal charges)を逃れて,日本からレバノンに飛んだ。

 

ハリウッド・スタイルのスリラーのすべての要素がある:逃亡者を乗せて空に逃げるプライベート・ジェット,複数のパスポート,職場での影の力のうわさ,そして何も知らなかったと主張する権力者たち。

 

ゴーン氏とレッシャー氏との打ち合わせで,ゴーンが何ヶ月も厳しい監視下に置かれていた国から逃走する前の数日間,彼は自身の考えを垣間見せた。

 

検察官は,報酬を過少申告し,個人的な金銭的損失を一時的に日産の帳簿に移したとして告発し,裁判所は保釈金として合計1,380万ドルで彼を拘置所から出した。

 

取り調べが進む中,ゴーン氏は日本の司法制度と戦った著名な被告(defendants)の事件を研究していた。

 

彼は,99%の有罪判決率(conviction rate)では,日本で公正な裁判を受けることができないと確信した,と彼を知っている人は言う。

 

世界中の機関は,彼の脱出の詳細をまとめ始めたばかりである。

 

国営アナドル通信社を含むトルコの報道機関によると,トルコ当局はゴーン氏の逃亡を助けたと信じている7人を拘束した。

ゴーンは日曜日遅く,大阪からイスタンブール・アタテュルク空港へのビジネス・ジェットに乗って日本を離れ,そこで彼は2番目の飛行機に乗り移り,ベイルートに飛んだと彼らは報じた。 

また,インターポールはゴーン氏に「赤い通知」(Red Notice)を出した、とレバノン当局者は述べた。 このような警告は,指名手配ポスターに似ており,訴追または判決を求められている人に発行される。

 

トルコの報道によると,トルコで拘束された7人のうち4人は民間航空会社に雇用されたパイロットであり,2人は航空機に地上サービスを提供する会社の従業員であり,1人は民間貨物会社のマネージャーだった。

 

ベイルートに着いた後,ゴーン氏はレバノン大統領のミシェル・アウンに会い,法的問題について話しをしようとしたが,アウン氏は話し合いを拒絶した。

日本では,関係機関が回答を求めているように見えるが,公式には沈黙が続いている。


木曜日の午後,日本の検察官は魅力的な東京中心部で億万長者のソフトバンクの創始者である孫正義の家のすぐそばにある,ゴーン氏の2階建ての家に捜索に入った。

ゴーン氏の日本の弁護人は,フランス,レバノン,ブラジルのパスポートを所持していると言った。

しかし,日本の国営放送局NHKは匿名の情報源を引用して,裁判所がゴーン氏にフランスのパスポートのコピーを,ロックされたケースに入れて持ち歩くことを許可していたと報道した。

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ゴーン氏が,いつ逃亡を計画し始めたかは明確ではない。しかし,レッシャー氏との彼の会談の中で,彼が最後の東京での数ヶ月の間に,彼が日本の司法制度との戦いの物語の終わりを企てたいくつかの案のうちの1つが逃亡だった。

議論の中で,彼は映画が彼に対して同情を誘うことができるかどうかを気にしていた。


彼はまた,たとえ他の人が負けたとしても,他の人がどのように戦ったかを学びたいと思った,7月,彼は,日本の刑事司法制度を綿密にカバーしているアメリカのジャーナリストであるジェイク・エーデルスタイン(Jake Adelstein)と会い,裁判の見通しについて話し合った。

エーデルスタイン氏は最近,仮想通貨取引所 Mt.Goxの元所長であるマーク・カルペレスに関する本を出版した。 Goxは,データの偽造,横領,信用違反の罪で告発された後,日本の司法制度との激しい戦いに5年以上費やした。

3月に,カルペレス氏は最初の告発で有罪となり,2年半の懲役刑を言い渡された。


エーデルスタイン氏は,ゴーン氏が裁判について彼を質問攻めにし(grilled),自分の事件との類似点を探り,検察官のアプローチを理解しようとしていたと述べた。

「私は彼に言った『彼らは正義などを気にしてない,カルロス。彼らは勝つことを気にしている。』今週の「デイリービースト」でゴーン氏について書いたエーデルスタイン氏は語った。

「最高の場合のシナリオはー」と彼は言った。「あなたは執行猶予を受けること。」,最悪の場合は,65歳のゴーン氏は生涯日本で埋もれることになる(strand)かもしれないと警告した。

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ゴーン氏はまた,証券法違反の有罪判決を受けて2年半の刑を宣告された起業家の堀江貴文氏に連絡を取った。

火曜日にYouTubeに投稿されたビデオで,堀江氏は,ゴーン氏が1月上旬に会うために第三者を通じてアポイントメントをとったと述べた

「彼は私の意見を聞きたかったようだ。」と彼は言った。
「詳細はまだ聞いてないが,残念ながら夕食の日程はキャンセルされた。

代表者を通じて,堀江氏は それ以上のコメントを避けた。

201811月に日本の検察官が彼を最初に拘留した瞬間から,ゴーン氏の事件の取り扱いについては疑問が渦巻いていた。

ゴーン氏と彼の弁護士は,この逮捕は,フランス政府が唯一の最大株主であるルノーと日本の自動車産業の最高峰の一つである日産との合併を組織することを阻止することを目的とした企業クーデターであると主張した。


保釈で釈放される前,ゴーン氏は独房監禁に数週間を過ごし,弁護士の立会いなしに検察官による尋問の対象となり,米国やその他の国での金融犯罪の幹部と比較して厳しい取扱いを受けた。

ゴーン氏の訴訟の主任弁護士である弘中惇一郎氏と彼のチームは,ゴーン氏が公正な裁判を受けることが可能かどうかを疑問視する広報戦略の一環として,日本の「人質正義」(hostage justice)システムを非難した。


ゴーン氏に対する告発の真実に関係なく,彼は裁判の準備をする際に深刻な不利益(disadvantage)に直面した。

最終的に,ゴーン氏は4回逮捕され,起訴され,130日以上拘留され,繰り返し尋問された。


保釈の条件として,彼が証拠を改ざんするのを助けるかもしれないと恐れた検察官により,息子または妻とのほとんどすべてのやり取りを禁じられた。

彼の弁護士は,日産が検察官に近づいたと非難した。

調査に協力するための日産の努力は,ゴーン氏に対する重要な証人になると予想される会社の最高責任者であるハリ・ナダが率いていた。

 

日産の内部文書は,取り決めが深い利益相反を生み出し,調査結果を危うくする可能性があるという社内の懸念を示した。

同社は調査が適切に処理されたと述べた。


日本は,自国の司法制度がどのように描かれているかに敏感である。
ゴーン氏の2018年の逮捕後まもなく,東京検察の副本部長である久木元伸はゴーン氏の待遇を擁護した。

「それぞれの国には独自の歴史と文化,そしてシステムがある」と彼はその時に言った。
「我々のシステムが他国のシステムと異なるという理由だけで,我々のシステムを批判するのは はたして適切なのかと思う。」


ゴーン氏は法廷で彼の無実を証明すると主張し続けた。

逃亡に至る数ヶ月間,彼はほとんどの時間を弘中氏の事務所で過ごし,彼の動きに詳しい人々によると,裁判の準備をしていた。

オフの時間,彼は東京の,壁はむき出しで,家具用の階段昇降機(stair-climbing machine)しかない借家に住んでいた、

近所の人たちは,彼が地元の輸入品マーケットで食料品の買い物をしたり,角を曲がったお気に入りのフレンチカフェでクロワッサンを食べたりするのをよく見た。

彼の娘たちは頻繁に訪問し,彼らとの小旅行は - 彼を日本の古都京都まで連れて行った -は日本の記者達の餌食となった。


しかし,かつてほとんどの人が角のマーケットに行くのと同じくらい簡単に地球を旅していた元最高経営責任者は,彼の考えに精通している人々によると,動きに対する不慣れな制限にイラついていた(chafed)。

保釈の条件として,彼のドアの上のカメラで出入りを監視された。

電話の使用は制限されており,弁護士事務所の外でインターネットを使用することを許可されていなかった。

そして,彼にとって最もひどかったのは,ここ数ヶ月,裁判所は 彼が妻との短い電話を2回だけ許可したが,それも弁護士がその会話を聞いていた。


そのすべてを通して,彼は法廷で無実を主張する決心を固めた。


しかし,彼の考え方に精通している人によると,彼の態度はクリスマスの日に劇的に変化した。

日本の裁判所は,彼の弁護士チームからの,妻と休暇を過ごさせてくれという要求を拒否した。

代わりに,彼の弁護士が裁判の詳細について検察官と議論した東京の法廷に自分自身を見つけた。


セッション中に,ゴーン氏はこの訴訟が段階的に進められる可能性があり,何年も引きずられる可能性があることを知った。

これにより,ゴーン氏は,日本人が彼に自白を強要したり,無期限に彼を拘束したりするつもりだったと推測するようになったと言われる。

「ゴーン氏が置かれた状況を見ると,彼の決定は絶望感によるものと思われる。」と,現在弁護士である元検察官の郷原信郎氏は語った。


今,レバノンに戻って,ゴーン氏はハリウッドでのエンディングを望んでいるかもしれない。


(転載了)
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プロットのひねりが日本からの逃亡では物足りません。


できれば ー
「トルコで乗り継いた逃亡を終えて レバノンの豪奢な自邸でくつろぐゴーン。久しぶりに レバノンの空気が吸いたくなり,触れてはいけないカーテンを引き,窓を開けた。
 その瞬間,一発の銃弾がゴーンの眉間を撃ち抜く。
 スナイパーは誰かわからない。
スナイパーを雇った組織も人物も謎である。END
ー と,ハリウッドなら このくらいの余韻のある終わり方をしたい。
まさか日本がそのようなことはしないだろうし,ひょっとしてイスラエルと親しくし,あらゆる手段で財を築いたゴーンを良しとしないレバノン国内の組織が ・・・
ーと 観客の想像力をくすぐる。
いずれにしても これで幕を下ろす。
異郷の地,日本で先の見えない拘束された日々を送るよりも
敢えて日本の法を犯して逃亡し,ふるさと,レバノンでの死を選んだのかー。

・・・ 不謹慎でした。

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